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パーツリストにやられていた@「ズチャッ!」音 [ランチア・ストラトス]

ストラトスPLリア足回り-520.jpg
 ここ一年間ずっと悩まされてきた成層圏くんの右リア足回りから出る「ズチャッ!」音ですが、自分で色々なところを確認してみても分からず、先日アトやんのところでジャッキアップしてショックアブゾーバーを外してアーム周りを確認しても、人の力ではそうそう動くものでもなく、外したショック回りのパーツも問題なかったです。となると、やはりアームのジョイント周辺が悪いとしか考えられませんが、反対側の左足回りのスタビライザーのボールジョイントが弱っていて、ちょっとそれが怪しいかと言うことになってました。
 その後、このボールジョイントを外してスタビライザーのアームをフリーにして車を動かしてみましたが、やはり変わらず「ズチャッ!」。こうなると、もう個人で何かやるスペースもないので、いつもお願いしている町工場に催促しておいて、今日もう一度顔を出してみたら「今日ならいいよ」と言うことで、早速ストラトスを持ち込んでみてもらいました。
 ちょっとしてからPLの足回りのコピーを持って行って、症状とこれまでのチェックポイントを説明しておきました。
Rショック回りのPL-520.jpg
 Rショックはケースの中に入るカートリッジ式で、この前分解した時はきっちりダンパーが効いた状態でした。音が出始めて最初に調整したのが画像の2のスプリングの受け皿で、ジャッキアップするとばねが伸び切ってもゆとりがあり、隙間ができるので、ここを回してテンションを掛けておいて、6のリングで固定しておきましたが、別段ここを上げてスプリングの遊びが出ないようにしても、走ってみると何ら変わらず「ズチャッ!」でした。あまり締め過ぎても乗り心地が固くなるのは好きでないので、その後若干戻しておきました。
 修理屋さんの話では、丁度常用するゾーンで、ダンパーが効いているのにエアが入り込んで、わずかな隙ができて滑らかに上下せず、ガタンとすることがあるそうですが、後ろの車からも音が聞こえるほどの音量だと伝えると、「そこまで出ますか…」とのこと。そこで、持ち上げられた状態で右タイヤを上下させると、スプリングの遊びの分のために軽くタイヤが上下しますが、スプリングが上部の皿に付いている時点からタイヤを上げ下げしても、まるでダンパーがヘタっているように軽く上下します(もちろん人の力ですからその幅はたかが知れますが)。これはちょっと軽過ぎると言うことで、同時に持ち上がっている左タイヤを上下させても、スプリングに遊びのない時点からはほとんど上下しません。で、ショックのゴムカバーを外してみました。
リアショック右-520.jpg
 こんな感じでビルンシュタインのカートリッジの黄色が見えますね。つまり、このカートリッジがジャッキアップしてタイヤが下がっても、ケースとカートリッジが固定されておらずに上に引っ張られて釣り下がった状態になっている訳です。そこで音の出ない左側も確認です。
リアショック左-520.jpg
 ここにはケースの上端にリングネジがはめ込んであって、ショックのカートリッジを押さえ付けているのが分かります。つまり、このリングネジが付いていないことから起こったもので、ちょっとした段差でショックが少し縮み、段差を越えた瞬間スプリングで戻るのをショックアブゾーバーの力でそれを多少マイルドに抑えているのですが、ショックのカートリッジが固定されていないために、一旦縮んだダンパーがギャップを越えて戻る際に縮んだまま引っ張られてケースから頭を出してしまい、次のギャップで縮む際にカートリッジの底がケースの底に当たって「ズチャッ!」と金属音を立てていた訳です。
 では、このカートリッジを止めているリングネジはどこにあるんでしょう。1年前から鳴り始めたのですから、それ以前はちゃんと締まっていたはず。リングは絶対ここから外れどこかに落ちてしまうはずはないので、多分ダストカバーの蛇腹ゴムの中にあるんでしょう。前回分解した際にも、ここから転がり落ちれば一発で気付いたでしょうが、このゴムの固い側のカバーの中で引っかかっていて、分解の際にも転がり落ちなかったので気付きませんでした。今回下側の柔らかい蛇腹のダストカバーを手で押してみただけでは分からなかったですが、多分フルボトムしたような時に一番上の固いゴムのカバーの方まで押し上げられたのではないかと言うことでした。まだここは分解してないので引っかかった場所は分かりませんがなくなるはずのないところなので問題ないでしょう。
 それにしてもPLではカートリッジとケースが一体になって描かれていて、このリングネジは書かれていません。6番のリングネジはスプリングの下皿の固定用のもので、違うものです。ですから、分解の際にこの辺はほとんど気にもならなかったですが、すっかりダマされました(;´д`)。同時に左も分解していたら違いに即気付いたでしょうね。やはり車輪だけでなく車体全体を持ち上げないと分からないもんですね。
 ちなみに、フロントのスタビライザーのジョイントも痛んでいたので、リアの両方ともども交換してもらい、せっかく工場に入れたんだから、いつになったらできるかわからないオールペイントと共にやろうと思っていたフロントガラスの交換も、今回一緒に行なうことにしました。とにかく足回りのナゾが解けて、スッキリ爽快です(^∇^)v


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shun&spitfire4

ようやく例の音の原因がつかめたんですね。
原因が分かれば対処の方法もわかりますから修理もできますね。
深刻な場所でなくて良かったんじゃないですか。
by shun&spitfire4 (2014-03-14 19:35) 

HIRO

こんにちは。
ようやく原因が突き止められたようで、なによりです。
成層圏くんみたいに個体数が限られてると、ノウハウも伝わらないから...
by HIRO (2014-03-14 22:36) 

トプ・ガバチョ

>shunさん、ど~も~(^∇^)
対処はただリングを締め込むだけになりました(笑。
まぁ、ついでにピロボールの交換をフロントも含めてやっておきます。
それにしても、分解時にあのリングが落ちてきたら一発で分かったのに、上手い具合に上で引っ掛かっていたんですからねぇ。
まぁ、普段はあのゴムのダストカバーはバンドで締め込んで固定してますから、中身はほとんど目にすることはないので、左も同時に分解したならともかく、右だけPLを見つつの分解では気付きませんでした。
ショックのカートリッジもきっちりケースに収まってましたしね(^∇^)
by トプ・ガバチョ (2014-03-15 07:28) 

トプ・ガバチョ

>HIROさん、お早うさんです!
ホントに原因が分かって胸のつかえが取れたような気分ですよ~。
アーム類の次にサスの上部(フレームとの接続部)を疑いましたが、上から音が出ていたのではなく、ケースの下側とショックカートリッジがゴツゴツ当たっていた音だったのは意外でしたね(^∇^)b
でも、こんなケースでもちゃんとプロはすぐに分かるんだから立派ですね~。
by トプ・ガバチョ (2014-03-15 07:33) 

おかんの頭の頭

出口が見える修理って嬉しいですよねぇ
特に異音ってのは、どーやってみつけたらいいのかって悩ましいですよねぇ
私も謎のトランクの水漏れで悩まされてます、フード全周をマスキングしても漏れるって・・・・
あースッキリしたい!
by おかんの頭の頭 (2014-03-15 23:21) 

トプ・ガバチョ

>おかんの頭の頭さん、お早うございます!
そうですよねぇ、さすがに「音」だけに見えないのが悩ましいところです(^∇^)
しかも問題はブーツ内のところで、その上なぜかPLに載っていないパーツが外れていただけだったんですからねぇ…。
1年間悩まされ続けましたが、これで完全にスッキリでした。
それにしても、ジュリアの水漏れと言うのも困ったちゃんですね。
まぁ、水漏れはストラトスの場合どこからでも漏れてくるので気にしないことにしています(^∀^)b
by トプ・ガバチョ (2014-03-16 06:03) 

あさみ

こんにちは!

原因がわかって、よかったですね!
by あさみ (2014-03-17 11:57) 

トプ・ガバチョ

>あさみさん、アザース!
意外と単純な理由でしたが、何しろ普段閉ざされていたところ&PLに出ていないところ&見えない中で引っかかったため分解時に確認できなかったこと等で、ずっと分からなかったんですが、本当にスッキリ爽快です(^∀^)v
せっかくだからオイル類の交換とオイル漏れ予防の添加剤充填、前後スタビライザーのピロボールジョイント交換、Fウィンドー交換を同時に頼んでおきました。
by トプ・ガバチョ (2014-03-17 12:23) 

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