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痴呆は既に始まっていた@坂城方面水晶線 [林道ツーリング]

12年10月27日水晶線1-520.jpg
 10月28日(日)に決まった今年のYMP秋ツー本番ですが、今年の秋ツーは久々の北志賀方面になりました。横浜から志賀高原までは結構な距離がありますから、やはりここは泊りがけで行くのが得策と考え、27日(土)に坂城方面をちょこっと走って北信に向かうことにしました。
 家を出たのは朝9時ちょっと前。ゆっくり出発しましたが、高尾山から圏央道を使って関越・上信越道に乗るのが一番良さ気なので、まずは高尾山までの下道を色々試して進んでみると、渋滞する国道16号と大差ないか、かえって時間がかかる感じで、2時間以上ここで費やしてしまいました。せっかくの圏央道も、やはり海老名までつながってくれないと大変ですねぇ。で、上信越道を走っていると、時間的に当初考えていた湯沢・山田入林道方面を軽く走る作戦は微妙になってきまして、明るいうちに3時間ほど林道を楽しむには、午後2時にはバイクを下ろしていないといけません。しかし、1時過ぎにはまだ佐久平ですから、とても須坂までは早い時間に着きそうもないです。そこでふとひらめいたのが林道水晶線。何しろここは坂城IC出口から一般道に出る手前で折れるところから始まるオイシイ道ですからね。そこで急遽坂城方面の林道を楽しみつつ、新たな道の探索でもしてやろうと考えました。
 林道水晶線に入ってすぐのところにちょっとした駐車スペースがあり、ここにMyハニーちゃんを止めてKLXバッタくんを降ろしました。350TR殿様バッタくんはちょっと修理が長引きそうなので、来年春までお休みです(;´д`)。KLXは木曜にキャブのメインジェットとフロートバルブのOリングを確認し、漏れもある可能性がなきにしもあらずなので、一応Oリング周辺に液体ガスケットを薄塗りして、隙間をふさぐようにしておきました。
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 チョークを引いてエンジンを掛けると、バッタくんは問題なく始動してくれました。アクセルワイヤーの調整はしてきませんでしたが、基本的にあまり神経質にならなくても良い部分なのでそのまま使うことにして、アイドリング調整だけしてから走り出しました。
 水晶線は3~4kmもすると簡易ゲートが設けられた登山道芝峠ルートに変わりますが、道はそこまでは若干荒れ気味の一般的な林道と言う感じです。鬱蒼とした林間の道横に沢の流れがあって、菅の沢林道みたいな雰囲気ですが、芝峠ルートに入ると一気に様相は変わって急な斜面とつづら折れになります。ゴロタ石も多くなりますが、車も入ってこないので、路面は踏み固められておらず、かなり柔らかい感じです。充分な路幅はありますが、あのつづら折れを普通車で切り返すのは大変でしょうね。ちなみに、春まで設けられていた簡易ゲートはもうありませんでした。
 道はいよいよ傾斜がきつくなりますが、どうもせっかくキャブをしっかり点検してきたのにエンジンの調子がイマイチです。以前登りでさっぱり力が出ずに大変な思いをしていた頃に戻った感じで、どこかキャブがおかしいのかと思いましたが、ここではどうにもならないので、だましだまし使うしかないでしょう。
 そうこうするうちに、春にいっつあん・ひろさんと走ってビデオ撮影した急な切り替えしコーナーの分岐に到着しました。分岐右側の急斜面を登ると林道横引線方面に合流しますが、左の道ははっきり確認していませんので、進んでみることにしますと、1kmほどするとごらんのような土砂崩れで抜けられませんでした。見たところ先にはまだ道があるんですけどね。複数の人数で来たら端の岩をどかして進むこともできたかも知れませんが、道は撮影のために立っている崖側の端の方で縦にひび割れができていて、何か薄気味悪いです(笑。
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 さて、通れないならさっさと本線に戻って上に向かおうとしますが、ほんの数十メートルでエンジンが停止し、何度キックしても始動しません。プラグを見ると勢い良く点火しています。ガスが濃い症状でしたんで、キャブを見ると、なーんとさっき始動した時にチョークノブを引き上げたままにして、下げていなかったんですねぇ…。どうりで登りで力が全く出ない訳です。シリンダー内のガス抜きのために、プラグを抜いて何度かキックしますが、プラグは別段濡れていません。一応そのまま組み付けてキックしますが、やはり全く始動しません。「はっ!そう言えばタンクには燃料があまり入ってなかったよな( ゜д゜)」と思い、覗き込むと、案の定すっからかん…。バイクを降ろす前に「携行缶に満タンにしたハイオクをバイクのタンクに入れてから走らないと」としっかり考えていたのに、荷台からバイクを降ろしたらそれを完全に忘れてるんですから、全く自分で自分がイヤになりましたよ(笑。しかも、そんなわずかにタンクに残った燃料を、わざわざチョークを戻し忘れて濃い状態で使っていたんですから、マジでアフォ度満点でした。はぁ…。バイクを分岐まで戻すことができれば、そこからは概ね下り一辺倒なので、惰性で下まで行けるはずですが、問題はその分岐までが結構な登りであること。ちょっとバイクを押してみましたが、かなり力を入れてもなかなか上がってくれません。これを1kmも押せる自信はメタボなワテには100%ないので、苦渋の選択で、徒歩で車に戻ることにしました。ヘルメットやウェストバッグは、まず間違いなくこんなところに他の人が来るはずないので、バイクに掛けておきました。しかし、下りがほとんどとは言え、7kmも林道を歩くのはさすがに地獄が待っていそうです。正に徒歩歩(トホホ)です…。
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 バイクですとあっという間なのに、歩きでは本当に時間がかかりますね。何度も何度も同じような光景の中を黙々と歩きますが、ブーツは平底のMXブーツにしないで本当に良かったです。タンク底のトライアルブーツでも滑って尻餅を付いてしまうほどの急斜面でしたからね(実際一度やらかして手を着いてちょっとだけ傷が…)。問題は空の荷台の2輪駆動リミテッドスリップデフ無しの軽トラで、急斜面区間を登れるかですが、そんなこと心配する以前に、登らないとバイクを取りに行けないので、とにかく一刻も早く車に戻らないといけません。それにしても道のりの長いこと。いくらトライアルブーツとは言え、歩行用には作られていませんから、しばらくすると靴擦れができてまずは小指が痛くなってきました。そのうち薬指の爪の付け根付近が痛くなり、ついには右足だけですが足の裏の親指の下の部分も底擦れして痛くて仕方ないです。でも、歩くしかないので、とにかく我慢我慢です。歩きながら、車で上がってくる時に邪魔になりそうな岩をどかしていましたが、水晶線では一旦登り区間もあって、「ああ、無理してバイクを押し上げて、坂をバイクに乗って惰性で下ってきても、ここで止まっちゃってたなぁ…」と考えると、これまで歩いてきた疲れも無駄じゃなく思えてくるからおかしなものです。ちゃんとタンクに燃料を入れておけばなーんも問題なかったんですから、やっぱり無駄な苦労をしているのにね(笑。
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 やっとのことで車に戻り、林道を今度は車で登りますが、芝峠ルートに入ると案の定路面が柔らかくて、傾斜のきついところは止まるとタイヤが空転します。一旦下がってグリップが多少良いところを見付けて、そこから勢いを付けて乗り切りますが、タイトコーナーでは特に止まりやすいので、強引にスピードを下げずに曲がってそのままスロットルを開けて坂を登るようにして何とか進めました。
 しばらくしていよいよ春に撮影した一番の急斜面の区間に入ります。この長い急斜面を半分ほど進むと、一旦平らになって分岐がある訳です。そこまで進むのがとにかくきついだろうと言うことは初めから分かっていましたんで、ここはとにかくフルスロットルで一気に登る感じにして200mくらい進みましたが、やはり途中でスタックしてダメ。一旦下まで下がってもう一度試みますが、ダメなものはダメですね。仕方ないので、携行缶を持ってここから歩いてバイクまで進んで、燃料補給して車のところまで戻ることにしました。
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 携行缶は10リッターのものですが、このままでは重過ぎて大変なので、半分ほど車に給油して多少軽くしてから持って行きますが、それでも上り坂は厳しいですね。分岐から少しは下りますが、すぐまた登りになって、それを越えたらバイクを止めてあるところまで強い傾斜を下って行きます。はぁはぁぜぇぜぇ言って休み休み進みますが、何とかバイクまでたどり着いて給油すると、全く問題なくキック一発で始動。あまりの呆気なさに何か虚しくもなりますね(笑。とにかくまずは車に載せてしまわないとどうにもなりませんから、車のところまで戻ったのがこの画像です。画像よりも実際はもっともっとキツい斜面ですよ~。
 車は登り方向で止まったので、バイクはエンジンを掛けてローギアで荷台に載せましたが、止まったところでもFタイヤがちょっと荷台の先端よりちょっと下がっていて、タイダウンベルトでしっかり固定しても後ろの扉が閉められませんので、ここを斜めに持ち上げたまま固定すべく、もう一本のベルトを使って扉を固定しました。
 急斜面の下りは大変ですね。しばらく下まで左右のミラーを注視しながらバックしますが、ギアをリバースにしたり、ニュートラルにしたりすると、ブレーキを掛けた際にズリズリズリッと落ちていきますので危険です。これに対し、ドライビングギアにしておいて抵抗を掛けておくと、惰性で下りつつも程よいブレーキが掛かる感じになって具合良いです。
 何とか水晶線の入り口の方まで下り切りまして、ここでやっと荷台をチェックしますと、後ろの扉を斜めに固定するために使ったタイダウンベルトがどこかに落ちて消えていました。まだうっすらと明るいこともあって、今のうちならと思い、バイクをもう一度下ろして走りながら探すことにしました。走ってみると、もう林間は真っ暗。ライトを点けるとちょっとしてすぐに玉切れ。ハイもローもダメです。レギュレーターがKLXバッタくんもダメになったのか、殿様バッタくんと同じく連鎖反応を起こしていました…。「なんだよそりゃ~!」と思っても仕方ないので、走れるところまでと思いましたが、半ばでかなり暗くなってきて断念。戻って再びMyハニーちゃんにバッタくんを積んで、合計10km位しか走れなかったこの日の林道ツーリングは終了でした。
 今回のツーリングは、アルツハイマーなワテの天然ボケが原因であまり走れませんでしたが、徒歩&車でも同じ道をたっぷり通っていたせいか、妙な充実感(?)はありましたね(笑。この後は志賀高原の方に移動して、テントを張れる所を探さないといけませんが、時間もまだまだ早いし、ETCカードが13日以来どこかにいってしまい、現在再発行申請中のために手元になくて、高速の土日割引もないので下道をドライブがてらトコトコ走って行くことにしました。

【追記】
12年10月28日水晶線1-520.jpg
 28日のYMP北志賀方面秋ツーが早めに終了し、渋滞を見据えて下道でゆっくり帰ることにしていましたが、志賀高原から奥山田方面に抜けて、須坂から国道406号大笹街道を菅平・上田へ下りますと、「あれ?坂城はもうほんの少しじゃん。じゃあ、ダメ元で落としたタイダウンベルトを探しに水晶線をもう一度往復するか!」と思い、入ってみました。ご覧のように夜間の方がライトで路面の細かい起伏が良く分かるので、ひょっとしたらと思い、低速で路面を注視しつつ、じっくりと走ります。
12年10月28日水晶線2-520.jpg
 水晶線はちょっとすると荒れ気味になりますが、やはり芝峠ルートははるかにゴロタ石だらけで大変ですね。でも、荷台にバイクが載っていると、空の時より斜面を登ってくれます。そんなこんなでゆっくり目を皿のようにして路面を見つめて走っていましたが、ついにスタックした急斜面まできちゃいました。タイダウンベルトは見付からなかったですが、この急斜面の夜間のバックは難儀しますねぇ。ドライブレンジでの惰性でのバックは、バックランプが点灯しないので後ろが全く見えません。ですから、「R」レンジにギアを入れて、ランプで明るくしないといけませんが、そうすると勢いが付き過ぎてブレーキを踏むとタイヤがズリズリズリ。難しいところですが、ハンドブレーキを少し掛けて車体が落ちないようにして、その上でアクセルで調整して下がることにしましたが、何しろ真っ暗ですから大変。崖にタイヤが落ちると100%抜け出せなくなりますから、とにかく慎重に下の急コーナーのちょっとだけ膨らんだところまで下がって、何度も切り返しをして向きを変えないといけません。
 慎重に慎重にバックして切り替えしてから、今度は復路で再びタイダウンベルトを探しながら、まるで徒歩のようなスピードで下ります。雑草が伸びたところはライトが表を照らすので、裏側が見えないだけに、そうしたところに落ちていたなら、まず分からないでしょう。でも、「あれ? 何か捻じれたような長いものが見えるな…。あ、コレだ! うお~、やった~!」とカメラを片手に車を降りて見てみると、バラ科の棘のある草の茎が、少しの葉をともなってよじれて路上に落ちていたもので、どうしてこんなものがタイダウンベルトに見えたのか、不思議なものです。とにかく同様に路面を注視しつつの林道下りを続けましたが、芝峠ルートが終わり、水晶線に入っても見付からず、「もっと上の方を走っている時に荷台の扉がバタンとなったような音がしたはずだから、もうここまで下りちゃうと見付からないだろうなぁ…」と諦めモードに入っていました。
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 水晶線の壁側をコンクリで補強した箇所がありますが、そこを過ぎてちょっとしたストレートで、左側の轍に沿って何やら黒いまっすぐな棒のようなものが見え、この辺りに散々落ちている枝だろうと思いながらも、「枝なのに反っていないいし曲がってもいないなぁ」とも思って、念のため降りて見ると、パンパカパーン! これぞ奇跡の大発見! 何とか落としたタイダウンベルトを発見できました! 画像は一旦拾い上げて下に置いたものゆえクネクネしてますが、落ちていた時には変に真っ直でしたんで、気付くことができました。まぁ、もう20年も使ってきた汚いやつですが、6本のうちの1本がなくなるのは気分的にあまりよろしくないですからね。もちろん買い換えればOKなんですが、そこはそれ。見付けることよりも林道ナイトランを楽しむのも重要な目的だったりして(^∀^)v


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HIRO

こんにちは。
お疲れ様です。
遭難しなくて良かったですね(ヲイ
by HIRO (2012-10-29 13:57) 

ゴム手

KLXってもっと新しいのかと思ってましたw
ちょっとずつズレると
大変なことになってるって感じでw
うーむ・・・w
by ゴム手 (2012-10-29 14:42) 

トプ・ガバチョ

>HIROさん、ちわっす!
あの急斜面で柔らかそうな路面が崩れて脱出不可能になったら、マジで遭難ですね。
車で入るなら、四駆が最低条件ですが、それもオフロードタイヤ装着でないと柔らかい路面をかっぽじることになるので、やはりあの急斜面は車ではほぼ無理ですね。
バイクツーリングには他では味わえない面白さが詰まった道なんですよ~。
by トプ・ガバチョ (2012-10-29 15:39) 

トプ・ガバチョ

>ゴム手さん、ちゃっす!
我が家にモノショック車はな~い!(^∀^)v
しかもワテにとって水冷エンジンなど考えられないほどのハイテク精密機器ですぞ(笑。
脳みそがズレると、マジでヤバいことになりかねませんねぇ。
荷台にあった携行缶を、盗まれないようにわざわざ車内に置いたのに、肝腎の燃料補給をし忘れるんですからナゾですよ(笑。
まぁ、天然アルツのおかげで、思いっ切りウォーキングしたりたっぷりスリルを味わったりできましたんで、ここは強引にポジティブに考えることにします(^o^)
by トプ・ガバチョ (2012-10-29 15:48) 

ほりぐち

半笑いながらも、結構真剣に最後まで読んでしまいました。笑。

遭難してたらおっさんオフ界の語り草になったでしょうね!
by ほりぐち (2012-10-31 00:55) 

トプ・ガバチョ

>ホーリーさん、お早うさんです!
あそこで遭難したら、語り草になる前に、誰にも気付かれずに永遠に葬り去られそうで(笑。
でも、よくぞあんな道を完抜林道にしたものだと、感心しきりです。
キャタピラ車で山の側面をがりがり削りながら登ったんでしょうが、一般車ではまずダメです。
路面が柔らかいのが一番のネックになるでしょうね。
一番の急坂区間(ほぼストレート)では、全体の1/4以下しか2輪駆動の軽では登れませんでしたが、4駆ではもう少し登れても、タイヤがノーマルならやはりスタックするでしょうね。
by トプ・ガバチョ (2012-10-31 08:40) 

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