SSブログ

カワサキ唯一のトライアル車 [トレールバイク]


 マッハやZ2で有名なカワサキも、70年代初頭はF5Bighorn(350TR)、F8Bison(250TR)、F6Bobcat(125TR)と、精力的にハイパワーなトレール車を送り出していました。当時カワサキのワークスMXライダーだった加藤文博(後にヤマハに移籍)選手が、MXで伸び悩んでいる時、折りしもイギリス人トライアラーで名を馳せていたドン・スミス氏と契約し、彼の基本設計から作り上げたのがこのカワサキでは唯一になるKT250(国内では250TX)です。
 75年に販売されましたが、加藤選手がトライアルに興味を持ち、当時国内でもトライアルブームが静かに起こっていまして、ホンダはバイアルスTL125と少し遅れてTL250、ヤマハはTY125と250、スズキはRL250を出して、その人気に拍車がかかり、「関東トライアル」「中部トライアル」などの大会が各地で行われていました。加藤選手はこれに乗って正に水を得た魚のように活躍し、チャンピオンに輝きますが、70年代後半になるとカワサキはトライアルに見切りをつけてしまいます。
何しろランプが付いているものの、国内では完全なコンペモデルでナンバーは取得できませんでしたし、売り上げ台数もその特殊性からちっとも伸びないので、これは仕方がないでしょう。フィアットがストラトスに見切りをつけて、一般車と繋がりがあって販売促進も期待できる131アバルトにラリーを任せたのと同じですね。
 ともかく、カワサキの撤退とともに加藤選手はヤマハに移籍し、以来カワサキからトライアル車は二度と生まれていません。

 ところで、こちらにアップした2台のKTは、実は同じものです。当初、かなりボロくて欠品も多かったKTを安く入手しまして、eBayオークション等でパーツを探して画像の状態(ほぼオリジナル)にまで仕上げました。逆輸入車で書類があったので、これにナンバーを付けて林道でも乗れるようにはしましたが、混合ガソリン仕様でしたからちょっとツーリングでは不便でした。でも、軽快でなかなかキビキビ走れましたし、1-4速はコンペ向きのかなり低いギアレシオでしたので、かえって4速が林道で入れっぱなし状態、オーバートップの5速が舗装路の移動に都合が良かったです。
 その後もう一台のもう少し程度の良いKTが入手できまして、こちらは初めからほぼオリジナルでしたから、これをノーマルで残しておいて、別に手に入れたワークス用のシート・サイドカバー一体型のFRP製タンクを付けて仕上げたのが下の画像です。
 せっかくワテもKTの入手によってトライアルに目覚めたものの、去年はほとんどバイクに乗る回数が少なく、練習もできませんでした。今年は少しは練習してやりたいですね。


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:バイク

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

初乗りレプリカについて ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。