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馬男記者104型 [トプコンカメラ]

08年6月13日ホースマン104B.jpg
今日は天気も良かったし、久々に煩わしい仕事から解放されたこともあって、ちょっと写真でも撮りに出かけようかなと思いました。
せっかく撮るのだから、これまた最近ご無沙汰している中判カメラにしようと考え、あまり使っていないホースマン・プレス104と他の中判カメラをいくつか持って行って撮り比べでもしてみようかと言うことで、画像のカメラを引っ張り出しました。
このカメラ、当初駒村商会が発案、島津製作所が製作したホフマンと言うカメラがルーツなのですが、それは出来が芳しくなくて事実上試作程度で終了。
駒村商会が中心になってホースマンと名前を変更し再設計して、東京光学が製造したものがこのホースマン・プレス104で、50年代末に極少数が警視庁に納入された程度で製造中止になった虚しいカメラです。
このカメラの設計がイマイチだったのをトプコンで一新し、この直後に名機「トプコン・ホースマン」が発売されました。
このシリーズは90年代になってもその血を受け継ぐカメラが売られました。08年6月13日ホースマン104A.jpg
ところで、
今日、写真を撮りに行こうと引っ張り出したホースマンプレス104ですが、手にして見るとちょっと気になるところが。
と言うのも、ビューファインダーの横に3本のレンズの焦点距離が刻まれたダイアルノブが付いているんですが、これを回しても何も起こらないんですね。
となると、その存在意義は「今付いているレンズのメモ」になるだけで、何もこんなところに出っ張らせる必要はないっす。
そう思い始めると、ファインダーの前玉の面積が大きいのに、すぐ後ろの遮光用の枠が半分くらいの面積しかくり貫かれていません。
これで標準の105mmレンズに合う訳ですが、その遮光枠の外に近いところに筋が見え、これも別の枠のように見えます。
良くレンズとレンズの間にこうした枠をワッシャーのように挟み込むことはありますから、これまで気にはしていませんでしたが、じっくり見ていくと、この外枠の大きさは広角レンズにもってこいのサイズ。
「ん?ひょっとして??」と思い、早速ファインダーのカバーを外して前玉と中玉を取ってみると、外側の枠があっさり外れます。
105mm用の中枠は、向かって右横上のノブからファインダー内に真っ直ぐ伸びるシャフトに、上部だけ蝶番の形でくっ付いていまして、固定されずに後方上側に倒れるようになっています。
ただし、基本的にこれはスプリングで絶えず前に出ています。
「それなら180mm用もあるはず」と思って奥を覗いて見ると、やはりありました!
これまた同じシャフトに蝶番されており、こちらは基本的に絶えず後方上部に畳まれているようになっています。
ですから、75mmの時は105mm用と180mm用の枠を畳んでおいて、標準の時は105mm用を前に出し、望遠の時は180mm用を更に重ねる形で前に出せば良い訳です。
でも肝腎のノブから伸びるシャフトには何のカラクリもないようで、遮光枠はそのままに、ただくるくる回るだけ。
しかし、各遮光枠の上部のシャフトに巻き付く部分には小さな穴が空いていまして、シャフト側にもこれに合わせてくり貫かれた部分があることを発見。
多分、荒く使われて、ここに付いていたネジか何かが取れてしまったのでしょう。
「これなら簡単に直りそう」と思って手持ちの精密ネジを探してみますが、かなり細いものが必要なようで、結局ジャンクのカメラを粉々に分解。
レンズシャッターにならかなり細いネジもあるかと思いましたが、それでもダメ。
「うーむ、困った~」と思いつつあれこれやっていましたら、どうやらこのシャフトの穴はネジ切ってないもののようでした。
で、細い金具を利用し、ここに埋め込んでノブを回してみたら、見事に枠が動いて3段階に選べるようになりました。
それまで知らなかったことだけに、喜びもひとしお。
でも、レンズボードが後のメジャーになったホースマンボードではなく、これ専用のものだけに、そんな珍カメ用の交換レンズなど入手できないでしょうから、結局は今付いている標準の105mm以外、ファインダーの枠も使うことがないんですけどね(笑。


UNIREX [トプコンカメラ]


昨日は久々にトプコン・ユニレックスを引っ張り出して、市内をパチクリやるべくUVトプコール28mmと同200mmレンズをバッグに納めて出かけていきました。
でも、結局はスナップ写真は数枚で、車のことを考えているうち、カメラのことはすっかり忘れてしまったのは昨日の日記にある通り(笑。
でも、久々に使ったユニレックス、実にいいカメラです。
トプコンと言えばまずREスーパーを思い浮かべる方も多いことでしょう(←とは言っても、カメラ好きじゃないと分からんですが…)。
世界初のTTLシステムを世に出したばかりでなく、開放測光を当初から成し遂げていたその先進的な技術と、戦時中は「海のニッコー、陸のトーコー」(注:ニッコー=日本光学、トーコー=東京光学すなわち後のトプコン)と称されたように、レンズの技術も日本では第一級の力を持っていました。
その東京光学は有名メーカーがこぞって参加していたライカ型フォーカルプレーン機にはあまり積極的ではなく、それは昭和光学のレオタックスに任せて優秀なレンズを供給したにとどまります。
反面、自社のカメラは二眼レフやレンズシャッター機を多く生産していました。
当時からレフレックスに強い関心を持っていたトプコンは、57年に満を持してフォーカルプレーン(以下FP)一眼レフのトプコンRを発売しますが、ほぼ同じ頃、廉価版としてトプコンPRと言うレンズシャッター一眼レフカメラを出しています。
レンズシャッター(以下LS)は一眼レフには向かないのですが、PRの頃はまだシャッターを切ったらミラーが上がりっぱなしのブラックアウトでしたので、これは問題がありませんでしたが、その後のウィンクミラーと言うLSクイックリターン機が60年に完成した時は、その連携機構に相当苦心したようです。
これは世界初の快挙ですが、何しろLS機は廉価版。苦労してもその快挙は地味なイメージでしかないんですね。
他社でもLS一眼を色々と生産しましたが、生産コストの割りに上がりが少ないLS一眼より、廉価版でもローコストになってきたFP機にどんどん移行していきました。
このユニレックスは64年に発売された世界初のTTL-EE(後にAE)を実現させたトプコン・ユニの後継機種として68年に出たもので、シャッター優先式のオートである上、スポットと前面の測光を選択できた画期的な機種なんですよ。
でも、やっぱLS一眼ゆえにあまり目立ちませんがね(^o^)。
73年にはシャッター供給元のセイコーシャが一眼レフ用のLSの生産を中止したので、最後まで残っていたトプコンとコーワもついにLS一眼レフから撤退することになります。
でも、トプコンはこのレンズシステムを使うユーザーを見殺しにせず、その後もFP化したIC-1オートと言う機種を出して細々とUVトプコールのシリーズを生産しています。
ちょっとヒストリーが長くなりましたが、使ってみると実に軽快でいいカメラです。
とは言え、ミラーメーター&LS&クイックリターンですから、そりゃもうシャッター音は大きいです。
「バシャコン!」と言うと大げさかもしれませんが、まあ、レンジファインダーカメラのようにはいきません。
同時にクリスタル53と言うレンジファインダー機も持って行ったのですが、ユニレックスを使った直後にクリスタルのシャッターボタンを押すと、「カチャッ」と言う具合で「ん?これで撮れてんのかな?」と妙な不安に陥ります(←大げさ)。
レンズもとても鮮やかに写り、とても廉価版の一眼レフカメラのレンズとは思えないですね。
風景画像はまだスキャンしていませんが、成層圏くんの車内をちろりと撮ってあるものをアップ。
まあ、この画像では良く分からんでしょうけどね(^∇^)。

Topcon Unirex UV Topcor 28mm F4 シャッタースピード~1/8秒 絞り~オート(f4)
天候:曇り フィルム:アグファVista100 ナニワカラーキットで現像


TOPCON [トプコンカメラ]


 別段、ワテはミニカーを収集している訳ではないんですが、どう言う訳かひょんなことから転がり込んできたものがいくつかあります。この画像のものはカメラ仲間の友人でミニカーや模型の好きな都内在住の方がいて、ある日、「TOPCONのカラーリングのアルファロメオのミニカーが売っているが、限定だからなくなっちゃうぞ。どーする?」ということなので、そう言われちゃー買わざるを得ません(←オイオイ、違う違う^^)。
 最近色々なメーカーから売りに出される1/43のなかなか精密なやつで、PROGETTO Kと言うイタリアのメーカーのようですが、ワテにはミニカーのことはさっぱり分かりません。でも、このカラーリングの車は実際に知っていまして、何年か前のTipoと言う雑誌の表紙を飾っていました。当時、「まさか資金的に苦しい東京光学(TOPCON)が、カーレースのスポンサーなんかやるはずがない」と勝手に思い込んでいましたが、調べてみると、60年代半ばにヨーロッパ・ツーリングカー選手権に出場し、クラスではかなり良い成績を収めていたようです。
 当時東京光学は、トプコン自慢の世界初のTTL開放測光カメラ、REスーパーを売り出し、その弟分に当たるRE-2と言うモデルや、廉価版ながらやはり世界初のTTL自動測光を実現したレンズシャッター式一眼レフのUNIを市場に送り込んで、売り上げ自体はかなり向上していた頃でして、ヨーロッパの支社がその勢いに乗じてスポンサーになったようです。
 面白いことに、車もイタ車ですが、トプコンのカメラを愛好するヨーロッパ人はイタリア人が多いんです。その証拠に、マルコ・アントネットさんと言うイタリア人が、「TOPCON STORY」と言う立派なハードカバー本を出版し、これが唯一のトプコンカメラをまとめた本だったんです。
 それがついに元東京光学社員の白澤さんにより、決定番的なトプコンカメラの本が朝日ソノラマより出ました!

 この本はマジでトプコンファンにはたまりません。何しろ、60年代からずっと開発部門で活躍された方のナマの言葉なんですから。別にトプコンファンでなくても、金属製カメラが好きな方なら誰でも楽しめるんじゃないでしょうかね。
 さすがにこの本にはトプコン・ヨーロッパのレースに関する話はありませんが、開発秘話や裏話などもふんだんに入っていて、色々な面から楽しめるんですね。カメラ好きの方にはお勧めの本です。

 ところで、ワテの場合、バイクはカワサキ、車はランチア、カメラはトプコンと言うことで、かなり偏った嗜好と自覚してはいますが、その他のものについてはあまりこだわりはありません。TVやPCはSonyですが、ビデオやDVD、オーディオなどはメーカー入り乱れ。まあ、趣味の世界以外はその場で適当に選んで使っているといったところでしょうか。
 でも、IXOと言うミニカーメーカーの品物の作りが良いので、今手元にフルビア1.6HFがありますが、その他のランチアのラリーカーも揃えたくなってきました(←深入りはしませんとも、ええ)。


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