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ウエダのロッドが増えていた@スーパーパルサー [フィッシング・タックル]

スーパーパルサーPCF754a-502.jpg
 ルアーロッドは昔からUFMウエダのものを使ってきましたが、去年初めてフライ用のウエダのロッドで、9ft#4のものと13ft#10-11のロッドを安価に購入しました。両方とも大変程度の良いものでしたが、タックルベリーでの価格は低くて、ヤフオクでのウエダのフライロッドの値段に比べると半額くらいの金額になります。元々は国産のメーカーとしては非常に評価が高いメーカーで、新品価格はあまりORVISの中級のモデルと差はなかったですが、中古ではORVISは値崩れしないのに対し、ウエダのフライロッドは普通に値が下がるようです。反面、ヤフオク等の個人売買では、持ち主が購入した額が大きいですから、なかなか値段を低くして出品させられないんでしょうね。こんな塩梅ですから、ワテはタックルベリーのWeb会員になって色々と購入してきましたが、今回とても良いものが見付かったので、早速入手しちゃいました!
 このロッドはUFMウエダ・スーパーパルサーPCF-754と言うモデルで、竿袋とケースも付いていました。前の持ち主が大切に使っていたのが分かることに、コルクグリップのハンドル部分が新品時のラッピングがそのまま付いているのに驚きました。リールの部分ももちろんラッピングされていたはずですが、そこをきれいに切り落としてあり、この状態で何度か使って仕舞い込んでいたんでしょう。パックロッドですが、傷もほとんどなくて、程度は最高の部類でしたが、値段は1万円に満たないものでした。 
カンタータ2150-520.jpg
 このサイズの竿用のフライリールは、これまでORVISのバテンキル3/4ないし、C.F.O.IIIを使ってきましたが、せっかくウエダのロッドを買ったのだから、やはりウエダが出していたカンタータと言うリールを付けてやろうと思って探しました。大きいサイズのものは、去年購入済みなんですが、このカンタータは作りが非常に良くて、別段ORVISに負けていないですね。ですから小さいサイズのものも購入しようと思ったのですが、ロッドと同様、値段は新品時に比べ、かなり安かったです。
 このカンタータのデザインは間違いなく旧ORVIS C.F.O.を範としていて、大変精巧にアルミから切り出されています。これに対し、機構は旧バテンキルのドラグ構造を模していて、しかもそれを多少簡単に仕上ています。ORVISも後にこの機構を大幅にシンプルにしてから、さらにディスクタイプに変更して、昔の面影はなくなってしまいますが、ウエダのカンタータは最後までこのままでした。巻き上げ音はC.F.O.IIIとバテンキル3/4の中間のような音で、あまり騒がしくないのが良いです。ドラグはとりあえず付いているレベルの旧ORVISのものと違って、なかなか手応えのあるものです。しかし、ラインを引き出す時に手応えがあり過ぎるのもどうかと思うので、使う時はドラグを最弱にして使うことになるでしょうね。
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 次に、スピニングロッドですが、前に購入して使ってきた7ftのスーパーパルサーZ GG-700の兄弟機種で、長さが6.5ftになったGG-650(グリグリロクハン)をヤフオクで落として購入できました。7.5ftのグリグリナナハンは以前からヤフオクに出ていて、どれも開始価格が2.5万円程度かそれ以上で、どうも手を出す気が起きませんでした。GG-700はショップで買いましたが、ケース・袋付きで2.2万円でしたね。それに対して、このGG-650は開始価格が低くて、ワテが入札した時点ではまだたった5千円台で、落とした価格も随分安かったです。ケースはなかったですが、袋がちゃんと付いていて、実は同じ頃このウエダの竿袋がオークションに出ていて、2400円くらいまで上がってしまい、手を引きました(^∇^)。それにしても、このグリグリロクハンを安価で入手できたのはラッキーでしたね。スーパーパルサーGG650b-520.jpg
 手にしてみると、バス用のロッドとして使うには丁度良いグリップの長さで、下の段のGG-700ではちょっとグリップの長さが邪魔でしたが、これは丁度良い感じです。竿のキャパシティは7-15lbライン、ルアーは1/4-3/4ozサイズのミディアムロッドで、この点ではGG-700と同じです。これに対し、同じ長さですがライトクラスになるスーパーパルサーII CS65L/Bに比べ、はるかに張りのある感じですね。8-10lb程度のラインを巻いたORVIS100Aで使うには持って来いです。
 UFMウエダは特殊なカーボンシートの供給が困難になり、職人も高齢化のため、去年ついに会社を解散してしまい、もう新品では購入できなくなってしまいました。こうしたいぶし銀のハイレベルなメーカーが消えてしまうのは残念で仕方ないですね。まだまだウエダのロッドで欲しいものはあるので、今後も良いものが見付かったら購入しておきたいです(^∇^)v

ルアー回収機4種テスト@決定版 [フィッシング・タックル]

14年1月11日ルアー回収機テストA-520.jpg
 昨年相模湖でいつも使っているルアー回収機のレスキュー・ロボとダイワのルアー・キャッチャーの比較テストをして、その時の様子をこちらでもアップしましたが、その後、他の2つの銘柄の回収機を入手したので、合計4銘柄の比較テストをしてきました。何年か前に、緑色で縦にしま模様が入ったクランクベイトのような形で、先端にチェーンが4本ぶら下がり、吊り下げ式モノレールのようにラインに乗せて滑り込ませるバッカニア・リトリーバーと言うルアー回収機を使っていましたが、あのタイプは他からも色々出ているものの、構造的に無理があって、ほとんどルアーは回収できませんでした。たった1度だけ、ゆるく根掛りしたところで、その回収機本体の重さが功を奏して根掛りから外れたことがありましたが、チェーンにルアーのフックが絡ませると言う、本来の形ではまず構造的に回収は無理です。ですんで、今現在発売されている送り出し式のルアー回収機で有効なものは、事実上以下の4種類だけになるでしょう。
1.ダイワ ルアー・キャッチャー
2.KAHARA たんたんたぬきのルアーリトリーバー
3.S&N ルーバ・ウノ
4.サン・マジック レスキュー・ロボ(レスキュー・テポドンも同じ)
 これらのルアー回収機を同一条件でテストし、比較してみたのですが、なかなかはっきりした結果が得られました。使われるロッドは、ウルトラライト(UL)からヘビー(H)まで色々な場合があるでしょうが、今回ワテは中間的なミディアム(M)クラスのロッドであるUFMウエダ・スーパーパルサーZ GG-700(7ft)と、オービス100に8lbのナイロンラインを巻いたものを使用しました。ルアーはラパラのスキャッターラップ・シャッドで、約7cmのルアーです。
14年1月11日ルアー回収機テストB-520.jpg 
 これを少し高いところに設けられた公園の自転車用歩道(坂になっています)の途中にあったつなぎ目(ゴムのような材質のクッション材が入ってました)に引っ掛け、ダイワのルアー・キャッチャーの回収用の紐の最大長である15m離れたところから回収機を送り出してみました。
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 まずはそのダイワのルアー・キャッチャーを見てみましょう。これは回収機本体部分の重量が125gで、そこそこ重いですが、回収用の紐が専用リールにすっきり収まり、その中心部に本体もマジックテープで固定できるようになっていて、携行性は悪くありません。ただし、回収用の紐は若干太目で、水を吸い込むと重さが増してしまう上、長さも15mまでですから、この点が弱点になります。ルアーの外し方はチェーンにフックを絡ませて引き抜くパターンと、本体のオモリをルアーに押し当てフックを外すパターンがあり、それぞれ5分5分と言った感じでしょうか。なお、値段は2100円ですので、リーズナブルな設定だと思います。
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 鎖はご覧のように2本のアーム先端から各2つずつ垂れ下がり、それぞれのアームを結ぶチェーンも掛かっています。ラインはオモリの上部の「9」のような形のガイドに通します。
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 15m離れたところからリールのドラグを締め込んでできるだけ竿を立てて回収機を送り出すと、根掛りポイントの2m程度手前で糸が重みに負けて弛んでしまい、回収機本体が下を擦ってしまい、ルアーまであと少しと言うところでストップ。浅目のところで15m離れた場合、このルアー・キャッチャーでは回収は難しいでしょうね。
14年1月11日ルアー回収機テストD-520.jpg
 で、次に1.5m程度前に出て同じようにルアー・キャッチャーを送り込むと、今度は勢い良くルアーに当たり、その重みでルアーを後ろに押し出して一瞬のうちに針を外しました。竿を引いて糸を張っていたので、勢いで1/3ほど飛んで戻ってきました。ただし、チェーンがフックに絡んだ感じではなかったです。13m程度先なら、そう深くなくても何とかなりそうですね。
14年1月8日ルアー回収機たんたんたぬき1-520.jpg
 次はKAHARAジャパンから発売されている「たんたんたぬきのルアー・リトリーバー」ですが、これは基本的にダイワのものと同じ発想のもので、オモリから伸びた2本のアームに付いたチェーンにフックを絡めて取るタイプになります。回収用の紐はかなり太いものが20m巻かれていて、とても丈夫ですが、糸巻きは付いていませんでしたので、別に105円のものを買って使っています。回収機の値段は1850円でしたので、これもリーズナブルですね。
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 本体の重さは何と275gもあり、相当ずっしりします。取り付け方法は本体上部のコイルにラインを通して滑り落とすのは同じですが、ダイワのものとちょっと異なるのがチェーンの位置で、ご覧のように横を結ぶ2本のチェーンのうち、上側の一方が外れるようになっています。これを一旦外してラインを内側に通しておくようにして、上側のチェーンをつなげて、ラインから前部が必要以上に下がらないようにしています。しかし、フックに絡む率はダイワのものに比べて当然下がるでしょうが、その重さから言って、根掛りルアーを押し出す場合の方が多くなりそうですね。
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 15m離れたところから何度か送り出してみましたが、糸をできるだけ張っても半ばほどの地点で糸が弛んで本体が地面に当たってさっぱりダメでした。もっと強く竿を引いてラインを立てていたら、使っていたスイベルと一体型のスナップが広がって外れてしまったほどです。その後やり直してみた結果がこれ。どうしてもルアーまで届いてくれませんでした。
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 そこで、やはり1.5m程度前に出て送り出してみると、画像の通りルアーまで届いてくれましたが、この状態で紐を引いてもチェーンにフックが絡まっておらずに手応えがありませんでした。何度も同じ作業をして、チェーンが絡まるのを祈るのみですね。ルアーを押し出す勢いはダイワのように強くなく、13mではラインの弛みのせいでかなりブレーキが掛かってしまいます。この回収機はMH(ミディアム・ヘビー)以上の硬い竿で、16lbクラス以上の強いラインを用いている時に、強引に竿を立てて力技で送り出すようにしないと使えませんね。
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 S&N ルーバ・ウノは後述するレスキュー・ロボと同じタイプの砲弾型で、スナップないしスイベル(ヨリモドシ)を使っていることが前提になります。初めから専用のリールと回収用の紐が付いていて、このリールの背面にポケットに引っ掛けられるようなフックが付いているので、使い勝手は良いでしょう。紐はダイワのものに比べてかなり細いですが、ルアーを引き抜くだけなら、とりあえず必要にして充分な強度は持っていそうです。とてもすっきりまとまっているものの、標準価格が5000円もするので(Amazonで最も安い店でも4000円以上)、なかなか手を出しづらいのが最大の弱点でしょうね。
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 使い方は紐の結ばれた反対側にある縦のスリットにラインを通し、前部の金属部分を180度回転させてラインを外れないようにして、本体を送り出します。ルアーを掴み取る方法は、スナップないしスイベルがルーバの先端の星型(十字を広げた形)にくり抜かれた穴に入り込み、その隅の狭まった部分にスナップ/スイベルが引っ掛かる仕組みです。その状態で回収用の紐を引き抜く訳です。なお、ルーバの前に「ルアー回収機Z」と言う似た製品が同社から売られていましたが、それは先端中央のスリットが星型ではなく、溝が1つだけのものでした。ボディデザインは若干細身ですが、作りそのものはほぼ同じようです。値段は2500~2800円で買えるので、ルーバよりその点で魅力的ですが、スリットが1つだけでは回収率は当然ルーバより低そうですね。
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 ルーバ本体部分の重さを量ってみましたら、実測80gにわずかに欠ける感じで、手に取ると少々頼りない重さです。回収用の紐は細目で滑らかなので、この点は期待が持てますが、いかんせん本体が軽くて、ラインが本体の中を通っているように、抵抗も大き目であるせいか、スムーズにラインを伝って行ってくれません。ゆっくりとルアーの根掛り位置まで進んだと思いきや、弛みはほとんどなくても画像の位置で止まってしまいます。15m離れたところで使うなら、もう少し角度が付いていないと難しいでしょうね。
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 1.5m程前に出てやってみると、画像の通り回収用の紐に手応えがありました。しっかり噛み込んでくれましたが、正直言ってこの回収用の紐ですと、大き目のルアーのフックが前後2つ同時に根掛かった場合や、ルアーそのものが岩と岩の間の狭いところに挟まったような場合では、ちょっと心もとないのも確かですね。ささくれてきたら即交換した方が良さそうです。
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 しっかりスナップを噛み込んでいますので、根掛り地点に到達さえすれば回収率は高いでしょうが、前述の場合もありますから、紐はもう少し強いものにしておく方が安心でしょう。何しろ、せっかくルアーに噛み込んだのに、紐が切れて本体も殉職すると、このパーツ代だけで3500円もするのですからね。何はともあれ、ルーバはその軽さが災いして遠くまで到達する前に失速する場合がありそうです。ラインは8lbまでの細いものを使う場合に有効でしょう。
14年1月8日ルアー回収機レスキューロボ1-520.jpg
 最後に、しばらく愛用しているサン・マジック製の「レスキュー・ロボ」です。この回収機は元々タカ産業から発売されている「レスキュー・テポドン」(2100円)を購入して使っていましたが、それに初めから付いていた回収用の紐が頼りなく、2回も千切れて本体が消えました。そのため、本体そのものはレスキュー・ロボと全く同じもの(1050円)ですから、これを以降全て買っています。貧弱な紐は当然交換し、イカリ印の「竿巻糸」(中)を巻いています。これが最も良い組み合わせですね。
14年1月8日ルアー回収機レスキューロボ2-520.jpg
 使い方は、ラインをレスキュー・ロボ本体の後端の「4」字状になった金具に通し、前部はやはり本体中心から伸びたアームの先にある逆「U」字形のところをラインに乗せ、周囲の6本のカギ爪にラインが干渉しないようにしておいて送り出します。本体の重量は85gで、決して重くはないんですが、手にしてみるとルーバより結構ズッシリします。ルアーにはリングが付いていればそれだけでも大丈夫ですが、基本的にはスナップが付いていることが条件になります。そこにレスキュー・ロボの爪が引っ掛かり、その上で引っこ抜く訳です。この爪は非常に強い材質でできていて、ちょっとやそっとじゃ曲がりません。ちなみにラパラのバルサ製のルアーを引き抜く際にルアー前部を粉砕させたくらい強いトルクに耐えられます。
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 さて、15m離れたところに立ってまず送り出してみると、他のものと異なってすっきりするする滑り込んで行って、一回目であっさりルアーに到達。もちろんちゃんと爪がスナップに掛かっていますので、この状態で紐を引っ張ればルアーのフックが伸びて回収できることになります。さすがはレスキュー・ロボですね。
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 これまで使ってきた感触では、2m程度の水深でおかっぱりから20m離れたところなら、根掛り位置に到達できます。もうちょっと角度が付きづらいところでも、竿を上下させて回収機本体をゆすってやると、結構な率で到達してくれます。難しいのは、やはり多少軽目ですから、ダイワのルアー・キャッチャーのようにルアーを押し出して外す率は低くなることでしょうね。しかし、砲弾型で水の抵抗も少なく、その他の水中のゴミや枝の影響を受けづらいのは大きな長所でしょう。狭いところでも到達する率はダイワのものよりも格段に高くなります。ただし、根掛り箇所の手前に枝等の邪魔なものがあると、それに引っ掛かりさっぱりダメな時もありました。こうした場合は重いタイプのものが有効なんでしょうね。でも、やはりこのレスキュー・ロボはULからMHクラスのロッドまで、現在ワテが持っている竿ですとどれにも使えるように、万能な回収機ですね。

 それぞれの特徴を簡単にまとめつつ結論を申しますと、ダイワのルアー・キャッチャーはMクラスの竿以上で、ラインも10lb以上が望まれますが、使い勝手は良好で、値段もリーズナブルだけれども、13m程度までがおかっぱりでは有効範囲になります(水深があってラインの角度が付けば最大の15mも可能)。
 たんたんたぬきのルアー・リトリーバーは、MHないしHクラスのロッドで、ラインも16lb以上の強靭なもの以外では弛んでしまって、おかっぱりでは使えない場合が多いでしょう。フックがチェーンに絡む率もあまり高くなく、使い勝手もイマイチですが、値段はリーズナブルです。船で使うには有効でしょう。
 S&N ルーバ・ウノは、その軽さが災いして、ラインの角度があまり付いていない状況では苦しいでしょう。ラインを本体の内側に通すのも抵抗になっています。やはり浅場では13m、ちょっと水深があるところなら15m程度なら問題なく使えそうですが、何しろ高価なので、回収用の紐はもう少し強いものに換えておくのが安心かも。すっきりした本体のデザインのため、回収後のルアーやラインが本体に絡まず、使い勝手は最も良かったです。タイコリール型の糸巻きは、ラインのねじれが起こりにくく、糸の繰り出しも楽でした。
 サン・マジックのレスキュー・ロボは本体だけになりますが、大手釣具チェーン店の「POINT」でたった1050円で売っています。回収用の紐はイカリ印の竿巻糸(中)で200円。糸巻きを適当に用意しておけば最も安上がりな上、おかっぱりからの回収率は最も高いでしょう。根掛りポイントまでの到達率がトップで、スナップに爪が噛み込む率もチェーンを絡めるタイプより圧倒的に高いです。携行性もレスキュー・テポドンの糸巻き(タカ産業から単体で売られています)を使うと大変コンパクトで良いのですが、タイコリールのようなタイプと違って、一度糸を出して巻くと糸ヨレが起こって、糸同士で絡まりやすくなるので、どうしても使い勝手はルーバに比べて劣ります。でも、やはり現行のルアー回収機の中では最も高性能だと断言できますね(^∇^)v


春を見据えて揃えていた@釣りグッズ [フィッシング・タックル]

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 先日、仕事の際に良く通る道沿いにある某中古釣具店に寄ったところ、前回見た時にはなかった品物が店の端にどーんと置いてありました。そう、このフローターです。まぁ、簡単に言えば釣りに使う浮き輪でして、胸まで覆った長靴と言うかズボンであるウェーダーを履いて、その靴の部分には専用の足ヒレ(フィン)を装着して、それで水中をパタパタさせて移動する訳です。今売られているものは大体2~4万円もしますので、わざわざそんな値段を出すならゴムボがあるので買う気もなかったのですが、このフローターはフィンが付いてたったの3600円(!)でしたので、興味もあって買っちゃいました。このモデルはリバレイRF-120Rと言う07年に発売されていた当時の定番モデルで、O字形のフローターの中ではメジャーなモデルです。現在は前が開いたU字形が主流ですが、一旦乗り込んでしまえば使い勝手はさほど変わらないでしょう。ウェーダーは渓流釣り用に以前買っておいたナイロン製のさほど高くないものが未使用のまま都合良く残っていまして、だからこそフローターに手を出したとも言えます(^∀^)v ただ、問題はエアポンプが付いておらず、ゴムボート用のフットポンプが使えると思っていたら、バルブのサイズが一回り小さく、結局LOGOSの大きなポンプを別に購入することになりました。
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 ライフジャケットはボート用に腰巻型のものを持っていましたが、フローターではこうしたフローティングベストのやつでないと使えません。これも別に買いましたが、値段はかなり安く、これで2980円ですから財布に優しかったですね。それと、やはり同じリバレイの製品で、ロッドホルダーも一緒に取り寄せましたが、これも1500円程度のものでした。ルアーやその他の用品を、フローターの左右両サイドに付いた収納スペースに積んだり、フローティングベストのポケットやバッグに入れたりして浮かぶ訳ですが、腰かけ部分に置くクッションのようなものも売っているようです。
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 このフィンは買った時に付いていたもので、袋に7800円のシールが貼ってありました。一般的には5000円も出せば買えるものですが、中古とは言え不具合のないものが付いていたのはラッキーでした。ウェーダーの靴の上からこれを被せ、かかとのゴムバンドを締め上げて固定しますが、それだけでは外れた時にヤバいことになるので、外れても足から完全に離れないよう、足首に巻くバンドが付いています。中古品の割りに裏を見ると思ったより傷が少なく、多分使用は5回前後と言う感じでした。
 フローターは当然今の水温では使えませんが、4月から10月まではたっぷり使えますから、ゴムボとこれで来年はいっぱい釣ってやろうと思ってます(^∇^)v
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 次に、増殖したのはタックルBoxです。ちょっと前にBetaのポリ製のツールBoxをフィッシングタックルBoxにして使ってきましたが、ちょっと大きいので、さすがにおかっぱりでの釣りには使えず、もう少し小さ目のものを考えていました。たまたまこれもフローターを売っていた同じ店に新品が置いてあり、釣具の大型チェーン店にあった価格より500円程度安く、たったの3000円。どうしようかとも思いましたが、ルアー3個分以下の値段に後押しされて購入(笑。オレンジですからBetaのステッカーを貼っておきました(^∇^)b ただ、釣り用のタックルBoxは不思議と肩に掛けるベルトがないものが多く、当然ベルトを取り付ける金具も付いていません。ですから、これを取り付けてベルトも別に買っておかねばなりませんが、同時に竿を立てて置くホルダーも付けておきたかったので、細いやつと太いやつを買ってボルト/ナットで固定しました。このホルダーは細い方がスピニングロッド用で、太い方はガンブリップのベイトロッド用です。実際これを持って印旛にスピニングリールテスト釣行をしましたが、しっかり2本の竿をホールドしてくれて、使い勝手が良かったです。
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 上面手前には細い収納スペースがあって、ここに良く使うルアー回収機やペンチ、フィッシュクリッパー、スナップ、カッター等を入れておいて、すぐ使えるようにしています。
 蝶番でつながれた上蓋を横方向に開くと、取っ手の付いた中皿があり、ここに折り畳み式の玉網やメジャー、重量計、グリップ等を入れてます。
 中皿を外すと深いスペースが現れますが、メイホウのルアーケースLを底に敷き、その上にMサイズを4つ縦に並べ、Sを1つそこに加えています。さらに黒いリール袋の下にはSサイズのケースを2個積んで、その上にスピニングリールとベイトリールを黒いカバーに包んで乗せています。結構収納キャパシティは良好です。このデザインのプラノのタックルBoxには、さらに小さいサイズのものが出ていますが、さすがにそれではウェストバッグと収納スペースで差がなくなるので、買う気が起きませんでしたが、このサイズなら竿をホルダーに差した状態で肩からかけて歩いても問題ないので、なかなか使い勝手は良かったですね。
たんたんたぬき-520.jpg
 最後にルアー回収機をもう1つ入手しました。これは以前買った竿型の「かえりたーん」と言うものを出しているKAHARAと言うメーカーが出しているもので、チェーンに絡め取るタイプのものです。2手に分かれたオモリの形から「たんたんたぬきのルアーリトリーバー」と命名されていますが、この由来はもちろんたぬきのキン○マからくるのは明白です(笑。このメーカーはこうしたおふざけ気味のネーミングが得意なんですが、スタッフにかなりくだけた人が揃ってるのかな(^∇^)v
 ところで、このルアー回収機の値段は2000円未満で結構リーズナブルです。到着したものを手に取った感じでは、画像で見たイメージよりも随分大きい印象です。実際、このオモリとチェーンの本体部分だけで272gもあるのですから、かなり重いことは確かです。また、付いている回収用の20mの紐は相当太いもので、それがただぶっきらぼうに束ねられて袋の中に入ってました。当然このままでは使えませんから、別に糸巻きを買って使うことにしました。
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 ダイワのルアーキャッチャーと比較してみましょう。ご覧のようにオモリもチェーンもたんたんたぬきの方が一回り大きいですが、基本的な構造は同じです。すなわち本体の上部にある2つのリングにラインを掛けて、ロッドを立ててライン上に回収機本体を滑らせて根掛り位置まで落とし、その重みでルアーを押し出して根掛りから離したり、チェーンにルアーのフックを絡めてから紐を引いてルアーのフックをひん曲げて回収したりするパターンになります。ただし、このチェーンのデザインはダイワとは異なり、上下2本のチェーンがあって、上部のものはアームから外せて、この内側にラインを通しておいて、上部のチェーンをアームに取り付け直して使います。ですから、本体の2つのリング以外にも、上部のチェーンがラインにこすれて抵抗になるので、重たいオモリにせざるを得なかったのかも知れませんね。ただ、ダイワのものより100g以上も重いので、細いラインではどうしても弛んで根掛り位置まで回収機本体が到達しない恐れがありますね。10lb以上のライン+ミディアムクラス以上の固さのロッドを使っている時に使うべきものでしょう。
 いつも使っている「レスキューロボ」はオモリの重さは85gで、形も随分スマートなのが良く分かりますでしょう? やはりワテは今後も「レスキューロボ」だけを使うことになるでしょうが、もう一度回収機テストをしてみたいですね。その際には値段が張ってなかなか手が出ない「ルーバ・ウノ」と言う回収機も入手して、同一条件で比較してみたいです。ちなみに右に写っているのは「ルアーセイバー」と言うリングで、フックとルアー本体を結ぶリングをこれに換えておけば、根掛り時に力を掛けるとここが伸びてフックが根掛かったまま本体が外れる仕組みのルアー回収用パーツです。まぁ、それならリングを用いずに4lb程度のラインでフックと本体を結び、10lbラインを使って釣りをしていれば、根掛かった際に強く引けば、リングの代わりの4lbラインが切れるようになりますから、この商品の存在価値は正直言って「?」ですが、なるほど今ではもう作られていないのも分かりますね。

 以上でこの2ヶ月くらいで入手したフィッシングタックルですが、前々回のインナースプールのスピニングリールテストのレポでも書いておいた「D・A・M Quick 110」と言うドイツ製のULクラスのリールも届いたので、そちらに「追記」として書き加えておきました。興味のある方はどうぞ開いて見てやって下さいね(^∇^)v


いつの間にやら増えていた@スピニングリール [フィッシング・タックル]

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 ずっと前から、スピニングロッドを使う時、リールはいつもオービスかミッチェルを使ってきましたが、ここしばらくはウルトラライト(UL)からミディアムヘビー(MH)クラスまでオービスのシリーズを揃えた関係で、ミッチェルはあまり持ち出さなくなっちゃいました。そんな状況でも、スピニングリールそのものが好きなワテは、やはりビンテージもので有名なアルチェードと言うメーカーのUL級のリールを何年か前に入手して箪笥の肥やし状態で持っていました。しかし、ちょっと国内では高目でなかなか買う気が起こらなかったアブ・カーディナルが、ほぼ新品で格安に出ていたので、思わず勢いで買ってしまったのがいけなかったんでしょう。こうなると、名立たる6・70年代もののインナースプール時代の各国の有名モデルを比べてみたいと思い、ついつい別にペン(米)のULモデルもGETしてしまいました(^∀^)v ちなみに、これらのOldタックルは、ともすると日本でこそそこそこの値段が付けられることも多いのですが、eBayオークションではせいぜい50ドル前後で落札できるものが多く、実は今手に入れようとすると結構リーズナブルな値段なんですよね。
 そこで、これらを同時に使ってほぼ同じ条件で印旛沼にてルアーを投げ比べてみましたが、何しろもう冬ですから、釣果については聞かないことにして下さい(笑。あ~あ、管理釣り場のニジマスでも釣ってこようかな(^∇^)。

 と言う訳で、まずはこれらのULクラスのスピニングリールを軽くご紹介しておきます。
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 最初はおフランス製のMitchell 308から。このモデルは60年代に作られたもので、80年代後半に経営が変わるまで同じ機構で生産され続けられました。それ以降は台湾製になり、機構も大きく後退したものが作られましたが、長らくベイトロッドのアブに対しスピニングロッドはミッチェルが定番でしたね。このリールの刻印には「garcia Mitchell」と刻まれていて、今のアブ・ガルシアと同じアメリカの業者が米国内に輸入したモデルになります。
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 お次はスウェーデン製のABU Cardinal 33。このリールはやはり60年代に生産が始まったカーディナル3のマイナーチェンジ版で、姿形は同じですが、元のベージュ色ボディと黒いアウター・ローラーのカラーが、ご覧のように濃い緑のボディと薄い緑色を帯びたクリーム色のアウター・ローラー回りに変更されました。尻に付いているのはドラグ調整ノブで、ここは最初に出た33モデルでは濃い色のものが使われていたようです。我が家にあるものは70年代後半に輸入されていた頃の復刻モデルで、アブはベイトリールでもそうですが、ちょくちょくOLDモデルを少数復刻させて、消費者心理を突いて上手に商売しています。カーディナル33はこの後も再度復刻モデル(ベージュ色ボディ)が作られています。
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 こちらは今ワテがメインに使っているORVIS 50Aです。オービスはフライフィッシングのタックルで有名なアメリカのメーカーですが、フライロッドやリールはイングランド製、ルアー用のリールはイタリアの「Pelican(ペリカン)」と言うブランドのモデルを作っていた「Coptes(コプテス)」と言うメーカーに生産を受注していました。ですから、このモデルとそっくり同じものがペリカン名でも売られていました。60年代に登場していますが、80年代前半まで売られていたようです。
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 この小さいモデルはALCEDO MICRONと言うイタリア製で、50年代から80年頃まで作られた長寿モデルです。実はこのアルチェードと言うメーカーも同じデザインでミディアムクラスのリールを作っていましたが、前記コプテス社に生産が移ってからは、このミクロンだけが生き延びたようです。これは初期のモデルで、ドラグの調整ノブは後期のものと違って円盤型になっておらず、ただの三つの板が三ツ矢サイダーのマークのように配されただけのデザインになってます。ボディもまだらなグレー塗装が施されていますが、後のモデルでは青っぽい色合いのものになりました。
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 この金色のパーツが目立つリールは、アメリカの有名メーカーから売られていたULクラスのPenn 716Zです。いかにも70年代のアメリカ的なその色合いや雰囲気は、現在の派手なデザインの国産スピニングリールに通じるものがあるような気がします。ただし、ペンのリールは金色パーツを抜きにして見ると、実にオーソドックスな風貌ですね。

 次に、それぞれのリールの特徴をご紹介しましょう。13年12月4日スピニングリール7-520.jpg
 まずはミッチェル308ですが、このリールの重量は、画像の糸巻き状態で200gです。スプールが奥に引っ込んだ状態での前後長は105mmで、ハンドル(クランク)やベールを下に向けた状態での全高は93mmになります(以降全て実測値)。
 起こしたベールを戻す際に、わざとロックを解除する位置の直前まで回しておいて、そこからハンドルを回してベールを戻す時にどれ位の力を要するかで他のリール共々比較したところ、ミッチェルは最も軽い力で戻せました。ともすると、ひっかかりやすい位置でのものだけに、これはかなりスムーズです。回転の軽さは2番目に軽く、しかも回転するアウター・ローター内側に入るバランス取りの重りがそれなりの重量のため、回転し始めると遠心力が働いてより一層軽くなるような印象になります。回転音は中程度のものですが、「カチャカチャカチャ…」と言う具合にちょっとラチェット音が荒い感じです。ロッドに固定するフットは幅広で肉厚ですから、上下のリングとコルクグリップにフットを挟むタイプのロッド(画像のようなタイプ)では、結構きつく締め込まないといけません。
 機構的には非常に凝った作りで、スプールを単純に前後させるだけでなく、一度途中で戻ってから進むような複雑な動きをします。そのために巻いた糸はわずかに樽型に中央が膨らむ感じになります。これはメインになるギアの内側に遊星ギアを組み入れ、これがメインギアの動きと別の動きを起こし、それがスプールを前後させる軸を動かすようになることからくるものです。
 スプールはドラグ調整ノブの中央にあるボタンを押せばワンタッチで外れるタイプで、かなり早くからこの機構を取り入れていることになります。ドラグは平凡なねじ込み式で、スプールに板羽根とノブが組み込まれるタイプです。
 クランクハンドルは後ろ側のバランサーのようなネジを緩めてノブの向きを反転させておくだけで、あまりコンパクトには収納できません。ノブの形状はよじれているような形状で、これのおかげで指がしっくり収まるようになっています。
13年12月4日スピニングリール8-520.jpg
 アブ・カーディナル33は前後長100mmX高さ101mm、重量が200gになります。ギアの構造は平凡なピニオンギアで、スプールも単純なL字アームで動かすものです。これに対し、ドラグ機構は凝っていて、スプールを前後させる軸に付くクラッチ板を後ろから押す形にしています。ただし、後のアウタースプールのリールと違って、ノブを真後ろではなく、より面倒な機構になる斜め後ろにノブを設けるために、V字に曲がった板を用いて押さえ込む力を軸に伝達しています。この位置にドラグのノブがあると、巻き取り時に指が掛かりやすいので、咄嗟に調整したい時も問題なく扱えます。この後ろに付いたドラグのために、スプールはミッチェルと同じくボタンで簡単に取り外せるタイプですが、当然ドラグ用の板羽根はここに付いていません。スプール自体は結構前後方向に薄く溝は深い感じで、ルアーを投げる際に飛距離はあまり出ない作りです。材質はミッチェルもそうですが、プラスチック製でちょっと頼りないです。
 画像の古いグリスをパーツクリーナーで洗い落とし、新たにABU純正のグリースを適量塗ってチェックしたところ、回転の軽さは4番目で、少々重い感じです。やはりバランサーの重りにあたるアウター・ローター内側底部の金属部分が結構大きいため、これが回転の重さにつながるんですが、反面、早回ししてもあまりブレることはなく、良くバランスが取れています。ラチェット音は「チィィィ…」と小さな音量で小刻みですから、ハンドルを回す重さも加わって、何かしっとりした巻き心地に感じられます。ただし、早巻きすると、別の音が「チャッチャッチャッ」と加わり、ちょっと気になるところです。ベール戻しにかかる力は4番目に重いですが、アウター・ローターが回転しさえすれば、ベールの戻りはちっとも重くないです。クランクアームは逆回転で緩んで折り畳めますが、かなり折り曲げても出っ張ります。アームの形状が板をコの字に折り曲げたような断面のもので、個人的にここがイマイチだと感じます。ノブは横から見て平行四辺形になっていて、つまみ具合は良好です。
13年12月4日スピニングリール9-520.jpg
 オービス50Aの寸法は前後107mmX高さ89mmで、意外にも前後長で一番長く、反対に高さで一番低くなりました。見た目はかなり小さいのですが、ドラグ調整ノブの形状が前にかなり飛び出しているもので、これが影響しているのは間違いないですね。実際、重量は155gで最軽量でした。
 ハンドル回転の軽さは最も軽く、ベール戻しの力も2番目に軽いので、非常に使い勝手が良いです。ラチェット音は「チチチ…」と高音ですが、アブのように小刻みではありません。早巻きすると、バランサーの重りが小さいためにプルプルと振動が出ます。
 機構はシンプルそのもの。一番オーソドックスなタイプですが、メインギアの向こう側に刻まれた逆回転防止ラチェット用のギアと、ラチェットのアームとの連結がちょっとキツ目で、テンションが掛かっている時にロックを解除しようとしてレバーを倒そうとしても、結構重い点が残念ですね。
 スプールはドラグノブを最後まで回して外してから抜き取るタイプで、後にスプール径が拡大された75Aと言うモデルでやっとプッシュボタン式になりました。
 クランクハンドルは逆回転させれば緩み、折りたためるようになっていて、つまみの形状も薄目の琵琶形でつまみやすいです。フットの肉厚は薄く、幅も狭いので、画像のタイプのロッドでは奥までリングを締め込めますから具合が良いです。逆に、ねじ切られたリングを回して押さえ込むグリップでは、奥まで回してもフットまで至らずにユルユルになってしまうこともありますので、あくまでもULロッド専用となります。
13年12月4日スピニングリール10-520.jpg
 アルチェード・ミクロンは最もコンパクトで、前後長88mmX高さ95mm、重さ165gになります。回転の軽さは3番目で、ラチェット音は「カチカチカチ…」と言う具合の高いものです。ベールの戻りに要する力も3番目になり、意外と堅目です。これはベールスプリングが強いものを用いているからだと思われますが、このベールは180度以上起こすことになり、他のリールよりも3割程多く回転させるので、必然的にきつくなるのでしょう。そうした構造に耐えるべく、スプリングも丈夫なものが入っているのかも知れません。
 このリールの特徴は、軸を前後させるL字アームとギアの接続方法で、そこに長い溝を切り抜いてその中でビスとスペーサーが上下に動き、これによって狭いスペースで軸を多く前後させることになっています。逆回転防止を解除するノブは、他のリールのようなレバー式ではなくボタン式です。クランクハンドルの斜め後ろにあるボタンを引けば逆回り防止になり、押せば解除されてラチェット音も消えるようになっています。
 ドラグはスプールを直接締め込んで抑えるタイプで、スプール交換もこのノブを回して外すもの。ハンドルの折り畳みはちょっと変わっていて、他のリールのように軸が逆回転で緩むことはありません。初めから一定の量だけボディから出て固定されており、そこにリングネジが2つ噛んでいて、それを一方はボディ側、もう一方はハンドル側に締め込んでおいて用います。ハンドル側のリングを緩めてボディ側に寄せると、ハンドルの蝶番がフリーになって畳める仕組みです。ただ、この形体は、使用時にも軸に刻まれたネジ山が絶えず見えることになり、少々見た目に悪いですね。
 なお、このリールのハンドルノブは、本来プラスチックよりちょっと柔らか目の硬質ゴムのような材質のものですが、経年劣化によるベトベト&ひび割れのため、自分で同じような形状に木を削って作ったものを取り付けています。オリジナルのものは中央が軸と同じ方向に両面とも凹んでいて、そこに「ALCEDO」と文字が刻まれていますが、つまんだ感じは中途半端に肉厚ですので、さほど良いとは思いません。
13年12月4日スピニングリール11-520.jpg
 最後にアメリカ代表のペン716Zで、サイズはミッチェルとほぼ同じで前後長が105mmX高さ95mmですが、重量は最も重く205gになります。クランクを回転させた時の手応えも一番重いのですが、一旦巻き始めてもその手応えがずっと残る感じで、軽快感はないです。ラチェット音は「カチカチカチ…」と言う感じの低目の音ですが、それ以外に「ソワソワソワ」と言う具合に、何かのこすれるような回転音が響きます。多分、この音はギアと連結するL字アームのものなのでしょうが、画像のようにこのリールもアルチェード・ミクロンと同じタイプの軸部分が上下する形式のものを使っています。
 ベールの戻しの際に最も強い力が必要で、かなり力を掛けないと戻りません。しかし、あくまでこれはロック解除直前の位置に合わせておいての話で、一旦わずかに逆回転するハンドルを戻して、もう一度その分回転させれば、非常に軽やかにあっさりとベールが戻ります。
 スプールはやはりミッチェルと同じくボタンで外せるワンタッチ式。ドラグ調整もミッチェル同様のもので、スプール内に板羽根を設けてそれを上からノブで締め込むタイプになります。
 ハンドルの折り畳みもミッチェルと同様にバランサーのようになったネジを緩めてアームを少し抜いた状態にして反転させ、ノブを内側に向けるだけのものです。ただ、ミッチェルの場合クランクの軸は固定されておらず、逆回転させれば外れますが、ペンはボディ側の基部に小さなマイナスネジが入っていて、クランクの内側の軸に刻まれた溝にこの先端が噛み込んで、クランクの軸が抜けないようになっています。ハンドルノブの形状はT字形ですが、何の工夫もない肉厚の角断面なので、つまみ具合はあまり良くありません。
 フットの大きさはあまり大きくはないですが、肉厚ですからリングで押さえ込むタイプのグリップでは、これまたミッチェルと同じくなかなかしっかり奥までリングを噛み込ませられません。

 以上で概ね各リールの特徴は書き上げましたが、実際にルアーを投げた時の感覚はどうなのか、次に記しておきます。使用したロッドはUFMウエダ・スーパーパルサーII CSII-602で、6ft・2ピースのULクラスのロッドです。これに各リールを装着し、ルアーはラパラのマイクロクランクと言う5gのクランクベイトをキャストしました。場所は印旛沼です。
13年12月7日印旛沼スピニングリールテストMitchell-520.jpg
 ミッチェル308は以前よりファメルソルトウォーター(YAMATOYO製)の4lbを付けていたので、今回もそのまま使用しています。ベールを起こして軽くスナップを利かせて投げますと、何らストレスを感じることなくスムーズに糸が流れ出て行きます。これはスプールに糸が巻かれた際の形が樽型になっているのが良い影響を生み出していると思われます。スプールも縦に長目ですから、スプールが抵抗になる可能性が弱められているんでしょう。ルアーの着水位置を調整すべく、軽く人差し指を出してサミングしますが、ちょっと位置が遠目のために、目一杯指を真っ直ぐ伸ばす感じになります。着水後にクランクを回してベールを戻しますが、ベールの形状がU字形で先端が横に張り出していて、ともするとロッドを握る人差し指に当たることがあります。ベールの戻りは軽やかだけに、この点でちょっとマイナスですね。
 巻き心地も軽快で良好。逆回転防止ストッパーの解除もスッキリできます。回転量はクランク1回転に対し、ローラーは4.5回転になります。ドラグを緩めた時のラインの出は可もなく不可もなし。バトル中にドラグ調整するにはノブの指掛かりがあまり良くないので、ちょっと面倒ですね。また、リールフットが幅広・肉厚なので、ロッドのリングが奥まで噛み込まず、外れやすくなってしまうために何度も締め込み直す必要があったのもマイナスです。しかし、全体としてはインナースプールのリールにしてはとても良く飛び、巻き取りも大変軽やかなので、ランクは相当高いです。
13年12月7日印旛沼スピニングリールテストABU-520.jpg
 アブ・カーディナル33はロッドに装着して持ったところ、若干重さを感じました。ウルトラライトよりもライトクラスのロッドが適当かも知れませんね。ラインはサンラインのバススペシャル5lbを巻いています。ミッチェルよりわずかに太いので、少しは飛距離の差に影響が与えるかも知れませんが、それよりもスプールの形状がその差に最も影響するでしょう。実際に投げたところ、飛距離は明らかにミッチェルより劣りました。スプールが上下に扁平で平べったく、糸巻き量を稼ぐために深溝になっていますが、このタイプのものはどうしても糸を送り出す際に糸同士で干渉したり、スプールの前側のエッジに触れやすくなったりするため、飛距離が伸びないのは仕方ないのでしょう。しかも、糸巻き後の形状は横から見て台形になり、下が多く巻かれて前方は少な目の巻き量になるために、糸が送り出される際に下の糸を引っ掛けることがあると、それが絡まって出やすくなります。多く使ったヨレた糸では要注意でしょうね。
 ルアーを投げ込んだ後のサミングは、ミッチェルと程ではないですが、人差し指を結構伸ばすことになります。しかもスプールが前に出ていない時は指を後ろに寄せないとスプールのエッジと指で糸を挟むのは難しくなります。着水後のベールの返しは若干重目で、ロック解除の直前の位置から回す際にはかなり力を掛けることになります。ハンドルの逆方向への戻り量は少なく、ラチェットのギアが細かいことが分かります。巻き心地は軽くはないものの、程好いテンションが掛かる感じで良好です。回転比は1:5でミッチェルより若干高速型です。逆回転防止ストッパーの解除は、ミッチェルと異なって樹脂製のスライドボタン式です。このリールはベールの基部やドラグノブにもプラスチックパーツを使っていて、少々頼りない感じがしないでもないです。しかし、このリールの一番の利点はその後方に付いたドラグ調整ノブで、これのおかげでバトル中も何ら慌てることなく調整できるでしょう。
13年12月7日印旛沼スピニングリールテストORVIS-520.jpg
 オービス50Aもサンラインのバススペシャル5lbを巻いています。いつもこの状態で使っていますので、ちょっと糸が疲れているかも知れません。軽いベールを起こして竿を振ると、ラインがスッキリ飛び出してくれます。スプールの形状が糸の抵抗にならないように角が厚味のある丸形で、直径が小さいスプールの割りに飛びは悪くありません。サミングは人差し指を真っ直ぐ伸ばすとスプールの真横まで指が届くことになります。上から見てオービスが3時の位置だとすると、ミッチェルやアブは5時の位置になりますんで、差は歴然です。糸の押さえもスムーズですから、この点では一番良好ですね。ただし、ドラグ調整ノブの形状が問題で、つまんで回しやすいのは良いのですが、出っ張りが多くて、投げた直後の弛んだ糸を巻取る際、ここに糸が掛かって、それに気付かずそのまま巻いてしまうと、次に投げる時にここに送り出す糸が引っ掛かりやすくなって、それでノブに掛かった糸が外れてスプールの下の方でほぐれた糸が大きな輪を作って宙ぶらりんになって、出て行く糸にからみ付きやすくなることがあります。巻き初めの際に時折リールに目をやって確認してやる必要があるでしょうね。
 ベールの戻しは軽快で良好です。巻き取りも軽やかで、回転比は1:5でアブと同じです。早巻きでは首がプルプル震えるような振動を発してしまうのはちょっとマイナスポイントですね。ドラグの調整は指掛かりの良いノブのおかげで、やりやすい方です。ちなみにスプールは時計回りにしか回りません(ミッチェルやアブはどちらにも回ってしまいます)。
 フットの幅は狭く、厚味も薄いので、画像のようにロッドのリングがかなり奥まで締め込まれ、ロッドを握る掌の中に完全に収まるので、緩むことはあまりないのは良いですが、この小さ目のフットのせいで、ライトクラスのロッドでは奥まで締め込んでも緩々になってしまうこともあります。また、このリールの数少ない欠点は、逆回転防止を解除するレバーがキツ目で、テンションが掛かっているとなかなかこれを倒そうとしても動いてくれないことです。しかも、このレバーの形状が見た目に良くても、使い勝手の点で悪い上に小さいので、力を掛けてつまんでいると指が痛くなります。しかし、実際に使った感覚では、巻き上げの際の抵抗も少なく、総合的にはかなり良いことは間違いないです。
13年12月7日印旛沼スピニングリールテストARCEDO-520.jpg
 アルチェード・ミクロンは本体が最も小さい割りに、フットの大きさはアブと同じくらいあります。でも、この位がULクラスのリールでは普通なのでしょうね。ベールを起こして投げようとしますが、ここで問題が。ベールのラインローラーの後ろにナットが出ているんですが、ここがベールを起こす際にフットの軸の位置にこのベールの突起があると、このナットがフットの付け根に当たってしまいます。これは明らかに設計ミスでしょうね。おかげでこのリールもフットの付け根の塗装が一部削られて剥がれていました。ラインはサンラインのバススペシャル4lbが巻かれています。ルアーを投げた際の飛距離は可もなく不可もなしと言う感じ。スプールの形状がオービスのように角を丸く仕上げていないので、多少の抵抗にはなるでしょうね。サミングは本体が小さいだけに指が簡単にスプールの真横に着きます。ベールの戻しは平均的な重さで、別段問題はないです。回転比は1:5でわずかに高速型ですが、クランクを回す感触は軽快です。逆回転防止ストッパーを解除するのはボタン式で、押した状態でフリーになります。いつ何時でもスムーズに切り替えられるのは良いですが、うっかりボタンを押してしまって突然ラチェット音が消えて「あれ?」となることがあります。
 ドラグの調整ノブは指掛かりが良くてやりやすいですが、かなり緩めないとスプールは回ってくれません。ちなみに緩めたスプールは時計回りでも逆でも回ります。全体としては可もなく不可もなしですが、オービスに次いで軽いので、ULロッドとの相性は良いですね。
13年12月7日印旛沼スピニングリールテストPenn-520.jpg
 最後にペン716Zですが、このリールのフットはミッチェルほど大きくはないですが、厚味はかなりあるので、ロッドグリップのリングの締め込みは奥まで行きません。糸はサンラインのバススペシャル5lbです。ベールを起こすと、横にベールが寝るまで倒れてくれず、120度位のところで止まります。これでも問題はないでしょうが、糸の送り出しの際にベールに糸が触れることがあるでしょうね。飛距離はそのためかどうかは分かりませんが、ミッチェルほど飛んではくれず、アブと同じ位でした。サミングしようとしたらフットの軸の長さが長目で、ミッチェルよりもスプールが遠い感じでした。着水後にクランクを回してベールを戻しますと、ローラーの位置によってはかなり重い感触になります。その際は無理に回さず、半回転戻るローラーを逆回転させた上で、もう一度巻き込んでやると簡単にベールが戻ります。
 巻き取り時のハンドルの感触は絶えず多少抵抗があるような微妙な重さが手に伝わります。ちなみに古いグリースは完全に取り払って新たに塗り過ぎないように軽くグリスアップしておきましたんで、これより軽快に回ることはないでしょう。ドラグ調整はノブの山が高いこともあってそう悪くはないですが溝が浅くて思ったほど指の掛かりは良くはないです。このリールもドラグを緩めるとスプールが両方向に回るようになります。
 クランクハンドルのノブはT字形なんですが、角が立っているために指の収まりはあまり良くないです。これに対して、逆回転防止ロックの解除レバーは指掛かりの良い形状でとても良いです。もうちょっと巻き上げ時のクランク回転が軽快だったら良いのですが、ちょっと重たいボディも含めて、ウルトラライトよりもライトクラスのロッドで使うと良いかも知れませんね。

 以上で今回の比較テストは終了ですが、似たようなモデルでもそれぞれ特徴があって面白いものです。それに、デザインも皆個性的で、使えば使うほど愛着が湧いてくるような味わいがあって、どのインナースプールのスピニングリールも使っていて飽きないものがありますが、結論から言って、使い勝手の良さでミッチェル308が一番総合的に良いと思われますが、UFMウエダのULロッドとの相性を考えるとやはりオービス50Aがベストだと思いました。後はデザインの好みの問題でしょうが、その点でも個人的にオービスの丸味があってすっきりしたデザインは秀でていると思います。古いイタリア工業製品のデザインはどのジャンルのものでも素晴らしいですね(^∀^)v

【追記】
 注文しておいたDAM Quick 110が届いたので、スペック等を同じように記しておきます。
13年12月13日ダムクイック1-520.jpg
 DAM Quick 110はドイツ製のULクラスのスピニングリールで、1967年頃のモデルになります。この後、ダム・クイックのULクラスのリールは、70年代に入って110N→Microliteとモデルチェンジされましたが、機能的には簡素化されました。ぱっと見、ドイツ製の工業製品らしく、いかめしい感じの作りですが、パーツの制度はさすがに高いですね。
13年12月13日ダムクイック2-520.jpg
 他のリール同様、サイズを実測してみますと、前後長110mmX高さ101mmで他と大差ないですが、重量は一番重かったPennよりわずかに重く210gになりました(ラインを巻いた状態)。クランクハンドルの軽さはアルチェード・ミクロンと同じくらいでそこそこ軽いものの、回し始めても回転の重みは少し手に残る感じで、この点でアブ・カーディナル33に近い感触です。ラチェット音はオービスよりもちょっと低めで落ち着いた感じの「チチチチ…」と言う音です。ベールの戻しに掛かる力はかなり軽い方で、ミッチェルとオービスの中間と言う感じでした。これ位軽く戻ってくれると全くストレスなく使えます。クランク1回転に対するアウター・ローラーの回転数は1:4.7で、若干遅目になります。スプールはワンタッチで外れるプッシュボタン式ですが、このボタンが小さい上にあまり出ていないので、少々押しづらいのが欠点です。ドラグはスプールに組み入れられますが、ドラグ調整ノブはとても小さくて咄嗟の時に使いづらいものの、スムーズに回転してくれます。
 内部機構を見ると基本的には平凡なL字アームとメインギアを連結させるだけのものですが、実は他のリールには見られない大きな特徴があります。そこで次の画像をご覧下さい。
13年12月13日ダムクイック3-520.jpg
 分かりますか? 全く同じリールですが、このように右ハンドル仕様にも変更できるんです。後のスピニングリールはメインギアに左右両方に同じ切り欠きを設け、ハンドルの軸をどちらからも挿入できるようにして、反対側からノブでネジ止めするようになりましたが、このリールは基本が左ハンドルで、L字アームを下側に反転させて固定し、ハンドルとつながったギアと盾形のパネルを丸ごと右側に持って行って、反対側の盾形のカバーと取り替えて右ハンドル化します。しかし、ただギアの向きを変えただけではハンドルの回転方向も反転してしまいますが、このリールは面白いことに逆回転防止のラチェット解除レバーが時計回り・フリー・反時計回りと3つ選べて、この反時計回りが右ハンドル時に普通の時計回りとして使える訳です。そのラチェット機構もこのレバーが直接ギアに当たって小さく上下し、ラチェット音を立てています。このレバーを少し持ち上げて他の溝に移してラチェットを解除させる形になります。
 クランクハンドルの折り畳みはアルチェード・ミクロンのようにあらかじめ固定されたハンドルの軸が出ていて、そこにはまっているリングネジでクランクハンドルを固定したり緩めたりする訳ですが、このリングネジが「コ」の字断面のように深くなっていて、軸のネジ山は緩めてもアルチェードと違って絶えず隠れていて見えないのは良いです。また、ハンドルノブの形状はちょっと小さ目ですが、表面に滑り止め加工されてわずかに凹んでいて、指にしっくり収まるので具合が良いです。
 ULのロッドに取り付けた時のバランスは重量がある割りに良好で、サミングもしやすい位置にスプールがあって、個人的にかなり感触は良いです。
 全体として、少々重量があるものの、不思議と竿に装着して動かしてみた時には軽快感があって、良く作られていると言う印象のリールですが、前述した通り、70年に入ると110Nにモデルチェンジされ、右ハンドルに切り替える機構が省略されてしまいました。その後のマイクロライトでは、クランクハンドルの軸を左右で入れ替えて使う、70年代に一般的になった機構を取り入れていましたが、この110型のような凝った作りの左右切替機構は、何か過渡期的な匂いがして、ただ巻いているだけで楽しくなってきますね(^∀^)v


新たな兵器が揃っていた@ミンコタ [フィッシング・タックル]

13年10月30日ミンコタA-520.jpg
 昨年、その安さに負けて手を出した2馬力船外機の「中華R」ですが、最初の釣行からろくに使えないショボさにただただ笑いしか出ませんでしたが、今年になってちょっと手直しをして使ってみると、かえって悪くなる始末(笑。燃料漏れを直せばまた500m位は使えるでしょうが、水冷ヘッドのシステムを見直さない限り、やはり500mでヒートして止まってしまうでしょうから、ちょっと横に置いといて、今度は安かろう悪かろうではなくちゃんとした銘柄のものを買うことにしました。そこで考えたのが、国産のスズキやトーハツの4st船外機ですが、値段が断然高くなる上、移動の度にロープを引いてエンジンを始動させないとならない手間を考え、電気モーター式の、いわゆる「エレキ」が操作も楽だから良かろうと考えました。やはりバス釣りは細かな移動がありますので、エレキの方が楽ですからね。でも、遠くへの移動はバッテリー容量の問題からそうそう使いっ放しできない関係上、事実上無理。しかし、ゴムボートでそんなに長距離移動はしませんから、問題はないかと思って決断しました。
 購入したのはエレキ船外機では定番中の定番とも言える「ミンコタ」と言うメーカーのモデルで、エンデューラC2 30lbになります。パワーは1馬力に満たないようなものですが、強風時等の使用やスピードを上げての使用はしませんので、それよりバッテリーの持ちを考えて小さいモーターのものにした次第です。旧シリーズではこれより下に24lbのモデルがありましたが、値段的にあまり代わり映えしませんでしたから、この新型の30lbにしておきました。最新のモデルですが、一番安い店で2万2千円でおつりがくる値段でした。
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 モーターはスクリュー部分に直結されてまして、上部はスイッチとハンドルだけのシンプルなものですね。本体だけですと「中華R」よりかなり軽いですが、問題はメチャ重のバッテリーを別に積まねばならないところですね。
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 ハンドルはご覧の通り伸縮可能。ただ、以前のモデルは伸縮できなかったけれど、アームの付け根が30度位上に曲がるようになってましたね。これにはその機構は付いてませんが、船尾に取り付けて中央に座って釣りをすることが多いでしょうから、アームが伸びる方が有り難いですね。
 このアームは左右に回転し、前進5段・後退3段をここで選択します。本体には他に電源OFFのボタンがあるだけの、極めてシンプルなものですね。使い方を間違えることは100%ないでしょう(^∀^)v
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 バッテリーもマリンバッテリーでは定番の「G&Yu」の27MBで、105Aの容量になります。ACデルコと値段的に似たものでしたが、こちらは取っ手が付いていたので選びました。ただでさえ重いのに、取っ手がないとボートに積む以前に、家でバッテリー充電をしたり、荷台に積んだりするのにも大変になりますからね。外側のD端子ではなく、内側のねじ山の刻まれた端子に、エレキ側のコードの先端のU字形端子を噛ませて蝶ネジで止めることになります。バッテリーコードに使われるようなクランプのように挟み込む端子に交換しても良さそうですね。
 バッテリーチャージャーはいつも車用のバッテリーの充電に使っているやつが、マリンバッテリーにも対応していますので、そのまま使えます。フル充電で何時間位モーターを回せるのかはっきりは分かりませんが、携帯のバッテリーチェッカーを買っておいた方が良いかも知れませんね。
 これで次の釣行はエレキを取り付けてゴムボートを浮かべてきますが、さてどこに行こうかな(^∇^)b
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 と言う訳で、またまた使い勝手が良さそうなものを見付けました。つり人社から出ていた『Bass Navi』と言う全国の有名湖沼・河川毎のバス釣りポイントを紹介するMapです。たまたま近所の中古釣具店の「タックルベリー」でこれの牛久沼と北浦、山中湖の号があって購入しましたが、非常に使い勝手が良いので別に印旛沼の2つの号や霞ヶ浦のもの等を入手しておきました。
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 こんな具合で表に湖沼の地図とポイントの紹介、裏に細かなエリア解説が書かれていて、ワンタッチで開いたり畳んだりできる上、畳んだ状態でiPhone位の大きさになりますから、『全国バス釣りポイントマップ』のような本と違って携行性も高いです。
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 ただ、このシリーズは10年ほど前のもので、既に絶版になって入手困難になっています。まぁ、データが古いので、内容を改編しないと今の現場とはいささか異なることも多々あるでしょうから、増刷はできないのも仕方ないでしょう。霞ヶ浦のやつを見ていると、新たに設けられた石積み消波ブロックが載っていなかったりしますからね。でも、いわゆるメジャーポイントはきっちり載っていて不変ですから、あくまでそうしたところを中心に出かけるワテには、必要にして充分でしょう。地元の人しか知らないマル秘ポイントは、外様にはそうそう簡単に開拓できませんし、そんなに何度も通い詰めることもないですからね。問題は、他に欲しいと思った芦ノ湖や河口湖、高滝湖、亀山ダム、相模湖、津久井湖、新利根川等の号が売っていないこと。Amazonに古本で定価の倍以上の値段で出している店もありますが、さすがに便利とは言え10年前のデータですから、そんな値段ではとても買う気にはなりませんね。どこかの古本屋さんで安く見かけたら教えて下さい~(^∇^)v


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