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古いレンズを使っていた@SONY α7 [カメラ全般]

14年4月5日α7試し撮りA-520.jpg
 我が家にたんまりと並んでいるトプコールレンズをフルサイズCMOSセンサーを備えたミラーレスデジタル一眼レフカメラであるSONY α7にエキザクタマウント→E(NEX)マウント等のアダプターを介して取り付け、早速いくつかのレンズを持って横浜港に行ってきました。ただ、お天気が曇天でしたから、抜けるような青々とした空はのきれいな画像は撮れませんでしたが、フィルムカメラで撮ってそれをフラットベッドスキャナーでPCに取り込んだ画像より格段に良いものが撮れるのは間違いないです。フィルムでもちゃんと光学式で引き伸ばしたものを印画紙に焼付け、薬品で現像したものならまだまだデジタルプリントに負けない点もあるでしょうが、今の現像所はほとんどデジタル処理したプリンターものですから、そうなるとフィルムの良さは事実上消え去ります。ワテもフィルム現像はしますが、PCにスキャナーで取り込んでからプリントアウトしますから、きれいに撮ってもどうしてもノイズが多くなる感じで、薬品現像したペーパーのようにならないのが不満でした。しかし、高画質なα7を入手できた以上、大切な写真はこれを使ってRAWファイルで保存し、きれいに処理してプリントアウトするようにしたいですね。もちろんフィルムカメラも併用して行きますが、とにかく撮影フィルムが10本近くまでたまらないと現像できませんので(一気に現像しないと、もう現像液が事実上入手できないのでもったいないんです)、どうしても使用率は減っていくでしょう。
 それはそうと、今回持ち出したレンズは以下の通りです。
1.Rトプコール13.5cm F2
2.Rトプコール300mm F2.8
3.REオート・トプコール20mm F4
(以上EXマウント)
4.トプコール5cm F1.5
5.トプコール3.5cm F2.8
(以上L39マウント)
 これらのトプコールレンズに、純正ズームのSONY FE28-70mm F3.5-5.6の計6本です。トプコールレンズは皆絞り優先測光のオートでマニュアルフォーカス(MF)で、SONY純正レンズはプログラム(P)オートでオートフォーカス(AF)撮影になります。ISO感度はオートですが、高感度にはなっていませんでした。
14年4月5日α7試し撮りA3-520.jpg
 まずはトップ画像のRトプコール300mm F2.8ですが、これは世界初のサンニッパとして有名な高速レンズです。トプコンRが発売された57年に、35mm、58mm、100mmのオートトプコールと共にデビューしたもので、明るい超望遠レンズは他社からはずっと発売されなかったので、東京オリンピックではこのレンズが公式記録用に採用されましたが、他のスポーツや報道も含めて多くのカメラマンがニコンFを使っていた関係上、このレンズのマウント部もニコンマウントに改造されたものが多く現存します。写りはプロカメラマンがあえてニッコールではなくこちらを用いたことからも分かるように、非常に優れたものがあり、雑誌のテストレポートでも証明されています。とりあえず遠景でも若干近いところのものを撮ったものがこれ。距離は200m程でしょうか。新山下の港でゴムボートを浮かべている方がいたのでパチリ。
14年4月5日α7試し撮りA3b-520.jpg
 そのまま縮小せずに横520ピクセルの大きさでトリミングしたのがこちら。これだけ見るとピンボケのように見えますが、一応ピント合せはピーキング(ピントの合った部分のエッジが強調され、光って見える機能)のマークを見て行なっています。ただ、AFレンズの場合はMFモードにしてもヘリコイドリングを回すとすぐにファインダー内で映像が拡大されてピントをより細かく合わせることができますが、オールドレンズではそうした情報伝達機能がないので、拡大したい場合は一々メニューから探しての設定になるため、面倒だから一度も使いませんでした。
14年4月5日α7試し撮りA4a-520.jpg
 こちらは無限遠でランドマークタワーを撮ったもの。曇天ゆえ空の色とビルの色が同じようになってますね。それにしても、この画像はf8に絞っていますが、フィルムカメラでは絞り込むと皆無だった周辺光量の低下がわずかに見られますね。左側上下ではっきり表れていますが、マウントアダプターのためなのかカメラ側のものなのか、はたまたレンズとの相性なのか、原因は良く分かりません。開放絞りですと、フィルムカメラでも周辺部は暗くなりますが、α7ではかなり暗さが強まって見えました。
14年4月5日α7試し撮りA4b-520.jpg
 これが縮小しないままの部分画像です。ここまで写るのなら御の字ですね。コントラストが低めなのは天候によるところが大です。ピントは無限遠だけに、ピーキングに頼ることなく写せるので正確でした。それにしてもこうして見るとランドマークタワーって意外と汚れてますね(^∀^)v
14年4月5日α7試し撮りB-520.jpg
 お次は、やはりトプコンRのデビューと共にカタログに並べられたRトプコール13.5cm F2です。上記サンニッパはプロカメラマンのニーズから70年代になっても生産されましたが、こちらはTTL機のREスーパーがデビューした63年以降、早々に姿を消してしまいました。ちなみに他社からこうした高速望遠レンズが出たのはずっと後のことで、サンニッパの2番手となるニコンが出したのは77年でした。
14年4月5日α7試し撮りB1a-520.jpg
 やはり曇天ゆえに空とコンクリートの色が似た感じになりましたが、非常にシャープで細かく描写している画像が得られました。ちょっと未縮小のトリミング画像を見てみましょう。
14年4月5日α7試し撮りB1c-520.jpg
 ワイヤーのよじれた様子や、柱のボルトもきっちり写してくれました。晴天でのコントラストをしっかり見てみたいところですね。
14年4月5日α7試し撮りB1b-520.jpg
 これは縮小画像では全く判別できないものですが、画像左端上部に飛んでいたカモメです。良くここまで解像できますよね。レンズと言うよりもカメラの実力ですね。フィルムカメラでも高い画素で取り込めば、何か写っている感じのものは現れるでしょうが、カモメと言うよりただのゴミがスキャナーに付いたようなものと間違える気がするでしょうね(^∇^)。
14年4月5日α7試し撮りC1-520.jpg
 お次はREオート・トプコール20mm F4です。多少天気が好転していますので、若干鮮明さが出ています。超広角レンズだけに、周辺部の線が歪みやすいですが、手前の高速道路の線がフニョフニョして見えるのは、実際緩く曲がってるからですよ(^∇^)v さすがに20mmでは手前から∞まで、f8だと全部ピントが合うので、ファインダーの中でピーキングのマークが煩雑に見えちゃいますね。ピーキングの色を黄色に設定しておきましたが、白に戻した方が良いかも知れませんね。
14年4月5日α7試し撮りC2-520.jpg
 これも20mmレンズで撮りましたが、トプコールは立体的描写がとても良くて、特に25mm F3.5の立体描写は天下一品ですが、このレンズもなかなかの厚味を感じるものがありますね。トプコンで20mmが登場したのは60年代後半で、他社に比べて少々遅れを取ってしまいました。25mmは世界初のレトロフォーカス超広角レンズとして63年のREスーパー登場と同時にラインアップされたんですけどね。おかげで20mmは玉数が少な目で、今見付けようとしてもなかなか出てこないレンズなんですよ。
14年4月5日α7試し撮りE1-520.jpg
 こちらはLマウントの3.5cm f2.8で撮ったものです。手前から遠景まできっちり写ってくれますね。ただ、立体感はREオートの20mmの方がはっきりと感じられます。絞りはf8のままですから、条件は同じでしたが、微妙に色が淡い感じになったかな? ただし、色合いは非常にナチュラルで20mmとも良く揃っていますが、PCに取り込んでからの自動露出処理等は縮小以外一切していません。
14年4月5日α7試し撮りF1-520.jpg
 こちらはLマウントのトプコール5cm F2の中期型(白鏡胴・黒絞りリング)で、ズミクロンを超えたとも評された銘レンズです。敢えて開放絞りにしてバックをぼかしてみましたが、思ったほどぼけませんでした。絞り込んだ時はそうでもないのですが、開放では若干黄色味がかった色調になりますが、トーンの再現性は大変良いです。シャープなのは言うまでもないですが、開放でも周辺光量の低下はあまり見られません。色合いの補正を行なえば、今でもスッキリ使えますね。
14年4月5日α7試し撮りD1-520.jpg
 最後にSONYの標準ズームを28mm側で撮ってみました。被写体が煩雑なので、ズームレンズの歪みがはっきり分からない感じですが、ヨットハーバーを撮った画像では微妙に糸巻き型の歪みが見られました。70mm側では歪みは見られませんでした。色合いはナチュラルですが、若干シャドーが潰れ気味になります。でも、充分鮮明でよく写りますので、気軽に写真を撮る時には持って来いのレンズですね。SONYはツァイス名のT*レンズをカタログに並べてますが、はっきり言って高過ぎ。ワテはオールドレンズが主体になりますから、ツアイスのバリオ・テッサー(4枚玉の「テッサー」の名を、ズームの「バリオ」と合わせるのに違和感バリバリなんですけど…)など興味がないので、当然買いませんが、SONY FEレンズの望遠ズームで安いものが出たら一つ購入しておきたいです。
 さて、今回二つのマウントアダプターを使ってトプコールを少し楽しみましたが、マウントアダプターは他にM42とKマウントとライカRマウントを入手しておきましたので、色々持って行って撮り比べてみたいですね。


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りにあ

α7購入おめでとうございます。

マニュアルレンズの場合、デフォルトではシャッターボタン右にあるカスタムボタン1を2回押せば拡大画面になります。もう一度押せばさらに拡大しますが、そこまで必要となることはほとんどありません。

撮影時は、絞り開放、カスタムボタン1を2回押しで拡大、ピント合わせ、絞り込み、シャッター半押しで拡大解除、シャッター全押し、という流れになります。慣れれば結構テンポよく撮影できます。

下手に純正レンズでAFするよりシャープな絵がとれて大満足です。
by りにあ (2014-04-08 03:39) 

トプ・ガバチョ

>りにあさん、アザース!
去年りにあさんに助言してもらって、購入の意思が固まった感じでした(^∇^)v
本当に色々なレンズが使えるので、大変良いカメラでした。
最後まで7と7Rで悩みましたが、ローパルスフィルターレスのRの方が高価なレンズには有効とのことですが、「日本カメラ」のムック本によるとフィルターの入った7の方がかえってオールドレンズには良いようなことが書いてあって、値段の差も後押しして7に決めました。
マニュアルレンズのフォーカス時の拡大の手順、有り難うございます!
絞りも開放でやっておいた方がピントの山はつかみやすいのですね。
今度その流れでやって、慣れておきます!
色々ありがとうございました(^∀^)b
by トプ・ガバチョ (2014-04-08 07:50) 

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