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ソニーがトプコンに変わっていた@初のデジイチ [カメラ全般]

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 これまでたくさんのフィルムカメラを所有してきましたが、バイクツーリングやドライブ、釣り、その他記録用には、99年にPCを買って使い始めて以来、ずっとコンデジを使ってきました。こちらのページでアップした通り、最初は東芝製の200万画素(横1600ピクセル)で、スマートメディア(SDカードの前身みたいなもの)の容量は32MB(GBじゃないっすよ)で、フルサイズで撮影すると33枚しか撮れないレベルのものでした。そんな時代ですから、デジタルよりフィルムの方が優れているようなイメージが長らくありましたが、デジタルは年毎に良くなって行き、コンデジで1000万画素になる07年頃には、もうフィルムカメラよりも画像で優れるようになって、こうなるとアナログ好きの皆さんは、「味」に活路を求めていました。ワテもそうなんですが、せっかくトプコンで色々撮っても、スキャナーがダメですから、同時に記録用に持って行ったコンデジの方が鮮明に写るのがもどかしかったもんです(笑。しかし、我が家にはトプコンとトプコールのシステムが揃っていて、これらが使えない限り、デジタル一眼レフには手を出す気がなかったんです。ただ、ペンタックスはKマウントですから、トプコールにも最後の輸出用のシリーズ、AMトプコール28mmから200mmまでのレンズやベローズがKマウントを使っており、これがかすかに利用できますから、もしペンタックスがフルサイズのCMOSセンサーを搭載した一眼レフを出してくれたら、買う気ではいましたが、肝腎のペンタックスはどうもその気がないようで、ずっとフラッグシップ機でもAPS-Cのサイズで、これですと標準の58mmが望遠レンズになってしまい、買う気は全く起きませんでした。フルサイズでエキザクタマウントアダプターが使えるものではキヤノンEOSのトップモデルがありますが、デザインが昔からキヤノンは好みでない上、とにかく高価ですから、到底買えませんでしたね。
 そうこうするうち、SONYからNEXと言うミラーレス一眼が登場し、結構色んなアダプターが社外品で出て、トプコン/エキザクタマウントもあって、なかなかそそられるものがあったのですが、やはり受光素子が小さくて、レンズ本体の画角で使えないのがいやで、手を出しませんでした。
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 しかし、去年、そのNEXのシリーズを発展させたα7/7Rが登場しました。これはミラーレス一眼でありながら、液晶モニターを反映させたアイレベルファインダーが装備され、ちょっと角ばった一昔前の一眼レフっぽいデザインが眼を惹くものでしたが、何より一番の魅力はフルサイズCMOSセンサーを用いていることです。このおかげで、古いレンズも、35mmカメラとしてのその焦点距離本来の画角を味わえるようになりますが、そのためにはフランジバック(レンズマウントからフィルム面/受光センサー面までの距離)がしっかりと合わせられるかどうかが問題になります。EOS1Dはこれを極力短くして、多くのマウントのレンズを使えるようにしましたが、それでもレンジファインダー機のレンズ(例えばライカやコンタックス用)はフランジバックが短いので、当然無限遠は合わせられず、マクロ専用になってしまいました。それがこのα7ではほとんどクリアされました。と言うのも、ミラーレスなので当然ミラーボックスは不要になり、様々なマウントのカメラよりフランジバックは短く設定していますので、L39等のライカレンジファインダーのものでもマウントアダプターを介して無限遠からきっちり使えるようになりました。しかも前述の通りフルサイズの受光素子での撮影ですから、そのレンズ本来の画角を楽しめることになります。
 この存在を意識するようになって、色々調べてみましたら、α7に比べてα7Rは最大画素数1.5になる3600万画素を誇り、鮮明な記録を可能にしていますが、α7の2400万画素でも充分繊細な描写を見せてくれます。しかも、廉価版になるはずのα7にあって7Rにない機構もいくつかあって、中でも像面位相差検出方式のAFを備えていることと、タイムラグの少ない電子先幕シャッターも入っているのは大きな武器でしょう。この電子先幕シャッターのおかげで、ドライブモードでは7が5コマ/秒で写せるのに対し、7Rは4コマ/秒になります。まぁ、ドライブモードはあまり使わないですから、やはり個人的には画質が良い方が魅力ですからα7Rにしようかなと最後まで思いましたが、7にはモアレの発生を抑える光学ローパスフィルターを搭載しているそうで、結果としてオールドレンズには7の方が向いていると言う評価もありました。4月1日からの消費税アップの前にどちらにしようか悩みましたが、価格.comでα7ボディ・α7ズームレンズキット・α7Rボディの値段の推移をずっとチェックしていましたら、それぞれ12万・14万・17万前後で上がったり下がったりしていました。月末に7Rが16万台まで落ちれば買っていたのですが、17.5万円ほどに上がってしまったため、専用標準ズームも備えて14万で買えるα7レンズキットの購入に踏み切りました! いくらトプコールが使いたいから買ったものと言っても、専用レンズでないとAFも様々なモードでの撮影もできませんから、仮にα7Rを買ったとしても、FE28-70mmは単体で買っていたでしょう。でも、これは単体では結構値が張りまして、最安値で4.5万円ほどしますから、22万程の出費になることから考え、α7レンズキットの選択は正解だったでしょう。それに、我が家のPC環境も最新のものではないので、3600万画素の画像を大量にこなすには向かないでしょうから、これで良かったと思っています。
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 到着したα7を色々初期設定してみましたが、日本カメラ社から出ているムック本が良い指南書になってくれたおかげで、結構簡単にセッティングできました。専用ズームではプログラムオートないし「AUTO」(全てカメラ任せ)モードを使い、マウントアダプターを介してオールドレンズを使う時には「A」つまり絞り優先モードに合わせて、そのモードでレンズを装着しないでシャッターが切れるようにセットしておけば、あとはマニュアルフォーカスを選択してすぐ使えます。
 ファインダーに眼を近付けると、モニターの電源が切れてファインダーの電源が入り、ピント合せができるようになります。専用レンズでのマニュアルフォーカスは、ヘリコイドを回すと自動で画面が拡大され、合わせたい位置もグリップの前後にあるダイアルで上下左右に移動してくれます。マウントアダプターを使ってのオールドレンズですと、情報がカメラ側に伝わらないので、次自動で画面拡大はされませんが、ピーキング(ピントの合った部分の輪郭が強調される)によってピントが合っているかどうかを簡単にチェックできます。このピーキングは当初白く光って見えましたが、赤や黄色に着色して目立たせることもできます。赤はさすがに煩わしかったので、黄色に設定しておきました。
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 ミラーレスゆえ当然斜めに置かれた一眼レフのミラーは入っていません。エメラルドグリーンと言うよりサファイアブルーに光る受光面が美しいですが、ここには極力埃が入り込まないように注意する必要がありますね。一応クリーニングモードがあるようで、センサー面が微振動を起こしてゴミを払い落とし、その上でブロアーで吹き飛ばすそうですが、極力そうすることのないよう気を付けないといけませんね。
 バッテリーはグリップの下から挿入しますが、Webの情報では結構持ちが悪いそうで、スペアは絶対に必要でしょうから、純正ではなく値段がはるかに安い互換バッテリー(中国製でしょうね^o^)2個と外部充電器のセットを購入しておきました。シガーソケットアダプターも付いて、バッテリー2個も入って3600円。安いですね~。使ってみた感じは別段違和感なし。純正品と使い勝手は変わらないですね。それに、外部充電器がないとUSB端子でカメラにコードでつなげての充電になり、非常に効率が悪いので、これは必須アイテムなんですが、最近のカメラには標準装備されていないことがほとんどです。なぜ別売にするのかねぇ…。多少の値上げは仕方ないにしても、絶対これは加えるべき。そうでないと安い社外品を買ってしまうように、結果として損しているのはメーカーなんじゃないでしょうか。
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 バッテリー以外にも複数のマウントアダプターも同時購入しておきました。これはL39(バルナックライカのスクリューマウント)→NEX(E)マウントで、レンズは55年頃にレオタックスに供給されていたトプコール5cm F1.5です。ガウス系とゾナーの光学系を融合させた独自のレンズ構成の銘玉ですね。フィルムカメラでライカのズマリット5cm F1.5と比較しましたが、トプコールの方が優れていました(あくまで個人所有のものの中でのテストです)。ちなみに、このマウントアダプターはたった990円! しかもマウントキャップまで付いていました。作りも中国製とは言え侮れませんね。
SONY α7e-520.jpg
 こちらも格安な中国製のKマウントアダプターで、レンズは35mmカメラ用としては事実上最後のトプコールになるAMズーム・トプコール28-50mm F3.5-4.5です。このレンズはフィルムで撮ると、銘柄にもよりますがもの凄い油絵のような色に写ることがあるんです。しかし、デジタルでは簡単に補正が掛かってそうしたアクの強さは押さえられるかも知れませんね。Kマウントはトプコール各種だけでなく、シムコのズームやSMCペンタックスの28-50mmや50mm F1.4等も持っているので、撮り比べてみたいですね。
14年4月4日α7-520.jpg
 一番必要としていたトプコン/エキザクタ(EX)マウントのアダプターが1日遅れで到着しました(^∀^)。もう早速REオートトプコール28mm F2.8を付けてみましたが、どうもプリズムカバーの「SONY」の文字が似合いません(笑。このカメラのデザインは、直線的に仕上た軍艦部が、トプコンRE-2ユニレックスを連想させ、ボディの角もオートフォーカス時代以降のカメラに共通の丸まったものではなく、エッジが効いた機械式カメラのようで好ましいのですが、それなら文字も変えちゃえと言うことで、耐水フォトシールと言うインクジェットプリンターで仕上られるステッカーのシートを買ってきて、黒地に白文字で「TOPCON」と「D」をプリントして切り抜き、貼っておきました。これで「なんちゃってトプコン」の出来上がり~(^∀^)v まぁ、レプリカなんですが、ストラトスのレプリカではなくて、ポンティアック・フィエロにカウンタック風のボディを被せた一発で偽物と分かるレプリカのようなものでしょう(笑。
 このマウントアダプターは4980円でしたが、レンズ側のピンに掛けて固定するレバーの形状が悪く、ピンを爪の奥まで噛み込まなかったので、レンズを反時計回しにすると簡単に外れてしまいました。これではちょっと危険なので、このレバーを一部を削ってしっかりとピンを噛み込むように直しておきました(^∇^)b
α7+マクロトプコール+ベローズA-520.jpg
 EXマウントアダプターが到着したら、一番気になっていたベローズでのフィルムのコピーでデジカメに「スキャン」できるかどうかの検証です。早速蛇腹IV型+スライドコピアIII型にマクロトプコール5.8cm F3.5を装着して、適当にピックアップしたネガフィルムを挟んで取り込んでみました。ピント合わせはピーキングでできますが、どうもレンズの位置をそこそこ前後させてもピーキングのマークが残るので、どこがピークなのか分かりづらかったです。とりあえずここら辺かなと言うところで焦点を定め、パシャリ!
スライドコピアテストa-520.jpg
 その結果がこれです。ネガフィルムですから当然こんな赤茶けた色になりますが、果たしてこれがきっちり色を反転させられるんでしょうかね。とりあえずRAWとjpgで同時に写し込んだファイルのうち、jpgの方をPhotoshopで開いて位置を回転させて水平方向に反転させ、その上で色調の反転をかけてみました。
スライドコピアテストb-520.jpg
 反転させたら妙に青い画像になりましたが、自動補正をかけたらご覧のように色合いもそこそこ普通になり、きっちり見られるものになりました。ちょっとベローズで写す時に、光源をきっちり取り込まずに部屋の中で蛍光灯のままでいい加減に撮ったことと、スライドコピアのフィルムホルダーのところに枠のないネガフィルムを挟んだために、上下左右で隙間ができるので、そこから光が入り込んで、画像も四辺で色が変わってしまったことがミスです。ま、これはそうならないように気を付けるだけで解決できますから問題ないとして、肝腎の写りは粒状性やシャープさなど、あらゆる点でフラットベッドスキャナーより優れていますね。これは使えると思うので、これからはちょくちょくこのパターンでフィルムを取り込んで行きたいです。ちなみにこのフィルムは以前ライカR3のズミクロン50mm F2を他のレンズとともにテストした時のものです。ライカで撮っても、マクロ・トプコールで取り込む訳ですから、レンズの「味」は混血になっちゃいますね(^∇^)。
14年4月4日テスト撮影トプコール50mmF19-520.jpg
 こちらは上記ライカマウントのトプコール5cm F1.5でベランダから適当に撮ったもの。お手軽にシャープな画像を楽しめますので、本当に買って良かったです。絞り込んでもモニターに写るのは適正露出となった状態だから、暗くなることはありません。これもf8でシャッターは1/640秒を指していましたが、フィルムカメラでf8に絞り込んだ状態でファインダーを覗くと真っ暗になるのに対し、α7ではデジタル処理された液晶画像がファインダーに映し出されているので、絶えず一定の明るさを保っている訳です。
14年4月4日テスト撮影トプコール50mmF19b-520.jpg
 原寸大の画像から右上の高速道路を走るトラック荷台部分をピックアップしてみました。シャッタースピードが早かったので、車はあまり流れなかった結果、小さい方の文字はともかく、「CORPORATIONS」の文字が読めるくらい、遠くまでしっかりと写ってくれるんですね。色合いがちょっと淡い感じですが、四隅までしっかり描写してくれるこのレンズは、古いながらもなかなか優秀ですね。
 さて、まだα7が到着して2日で、平日ですからろくに写真も撮りに行けませんでしたが、これからはトプコールレンズをたっぷりこのカメラで使ってやりたいです。差し当たって、まずはずっと出していなかったRトプコール300mm F2.8や同13.5cm F2の高速レンズを楽しんでみたいです!


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HIRO

こんにちは。
購入おめでとうございます。
価格の動きや、性能機能で悩む事は多いですね。

by HIRO (2014-04-04 21:09) 

トプ・ガバチョ

>HIROさん、お早うさんです!
初のデジイチですが、35mm判トプコールレンズが全て使えるので大満足です(^∇^)v
当初はペンタックスのデジイチを狙ってましたが、先にそっちからフルサイズセンサー搭載モデルができたらそっちを買っていたでしょうが、その場合は極一部になるKマウントのトプコールしか使えないので、結果としてペンタックスから出なくて良かったです(笑。
by トプ・ガバチョ (2014-04-05 06:57) 

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