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ルアー回収機4種テスト@決定版 [フィッシング・タックル]

14年1月11日ルアー回収機テストA-520.jpg
 昨年相模湖でいつも使っているルアー回収機のレスキュー・ロボとダイワのルアー・キャッチャーの比較テストをして、その時の様子をこちらでもアップしましたが、その後、他の2つの銘柄の回収機を入手したので、合計4銘柄の比較テストをしてきました。何年か前に、緑色で縦にしま模様が入ったクランクベイトのような形で、先端にチェーンが4本ぶら下がり、吊り下げ式モノレールのようにラインに乗せて滑り込ませるバッカニア・リトリーバーと言うルアー回収機を使っていましたが、あのタイプは他からも色々出ているものの、構造的に無理があって、ほとんどルアーは回収できませんでした。たった1度だけ、ゆるく根掛りしたところで、その回収機本体の重さが功を奏して根掛りから外れたことがありましたが、チェーンにルアーのフックが絡ませると言う、本来の形ではまず構造的に回収は無理です。ですんで、今現在発売されている送り出し式のルアー回収機で有効なものは、事実上以下の4種類だけになるでしょう。
1.ダイワ ルアー・キャッチャー
2.KAHARA たんたんたぬきのルアーリトリーバー
3.S&N ルーバ・ウノ
4.サン・マジック レスキュー・ロボ(レスキュー・テポドンも同じ)
 これらのルアー回収機を同一条件でテストし、比較してみたのですが、なかなかはっきりした結果が得られました。使われるロッドは、ウルトラライト(UL)からヘビー(H)まで色々な場合があるでしょうが、今回ワテは中間的なミディアム(M)クラスのロッドであるUFMウエダ・スーパーパルサーZ GG-700(7ft)と、オービス100に8lbのナイロンラインを巻いたものを使用しました。ルアーはラパラのスキャッターラップ・シャッドで、約7cmのルアーです。
14年1月11日ルアー回収機テストB-520.jpg 
 これを少し高いところに設けられた公園の自転車用歩道(坂になっています)の途中にあったつなぎ目(ゴムのような材質のクッション材が入ってました)に引っ掛け、ダイワのルアー・キャッチャーの回収用の紐の最大長である15m離れたところから回収機を送り出してみました。
14年1月8日ルアー回収機ダイワ1-520.jpg
 まずはそのダイワのルアー・キャッチャーを見てみましょう。これは回収機本体部分の重量が125gで、そこそこ重いですが、回収用の紐が専用リールにすっきり収まり、その中心部に本体もマジックテープで固定できるようになっていて、携行性は悪くありません。ただし、回収用の紐は若干太目で、水を吸い込むと重さが増してしまう上、長さも15mまでですから、この点が弱点になります。ルアーの外し方はチェーンにフックを絡ませて引き抜くパターンと、本体のオモリをルアーに押し当てフックを外すパターンがあり、それぞれ5分5分と言った感じでしょうか。なお、値段は2100円ですので、リーズナブルな設定だと思います。
14年1月8日ルアー回収機ダイワ2-520.jpg
 鎖はご覧のように2本のアーム先端から各2つずつ垂れ下がり、それぞれのアームを結ぶチェーンも掛かっています。ラインはオモリの上部の「9」のような形のガイドに通します。
14年1月11日ルアー回収機テストC-520.jpg
 15m離れたところからリールのドラグを締め込んでできるだけ竿を立てて回収機を送り出すと、根掛りポイントの2m程度手前で糸が重みに負けて弛んでしまい、回収機本体が下を擦ってしまい、ルアーまであと少しと言うところでストップ。浅目のところで15m離れた場合、このルアー・キャッチャーでは回収は難しいでしょうね。
14年1月11日ルアー回収機テストD-520.jpg
 で、次に1.5m程度前に出て同じようにルアー・キャッチャーを送り込むと、今度は勢い良くルアーに当たり、その重みでルアーを後ろに押し出して一瞬のうちに針を外しました。竿を引いて糸を張っていたので、勢いで1/3ほど飛んで戻ってきました。ただし、チェーンがフックに絡んだ感じではなかったです。13m程度先なら、そう深くなくても何とかなりそうですね。
14年1月8日ルアー回収機たんたんたぬき1-520.jpg
 次はKAHARAジャパンから発売されている「たんたんたぬきのルアー・リトリーバー」ですが、これは基本的にダイワのものと同じ発想のもので、オモリから伸びた2本のアームに付いたチェーンにフックを絡めて取るタイプになります。回収用の紐はかなり太いものが20m巻かれていて、とても丈夫ですが、糸巻きは付いていませんでしたので、別に105円のものを買って使っています。回収機の値段は1850円でしたので、これもリーズナブルですね。
14年1月8日ルアー回収機たんたんたぬき2-520.jpg
 本体の重さは何と275gもあり、相当ずっしりします。取り付け方法は本体上部のコイルにラインを通して滑り落とすのは同じですが、ダイワのものとちょっと異なるのがチェーンの位置で、ご覧のように横を結ぶ2本のチェーンのうち、上側の一方が外れるようになっています。これを一旦外してラインを内側に通しておくようにして、上側のチェーンをつなげて、ラインから前部が必要以上に下がらないようにしています。しかし、フックに絡む率はダイワのものに比べて当然下がるでしょうが、その重さから言って、根掛りルアーを押し出す場合の方が多くなりそうですね。
14年1月11日ルアー回収機テストF-520.jpg
 15m離れたところから何度か送り出してみましたが、糸をできるだけ張っても半ばほどの地点で糸が弛んで本体が地面に当たってさっぱりダメでした。もっと強く竿を引いてラインを立てていたら、使っていたスイベルと一体型のスナップが広がって外れてしまったほどです。その後やり直してみた結果がこれ。どうしてもルアーまで届いてくれませんでした。
14年1月11日ルアー回収機テストG-520.jpg
 そこで、やはり1.5m程度前に出て送り出してみると、画像の通りルアーまで届いてくれましたが、この状態で紐を引いてもチェーンにフックが絡まっておらずに手応えがありませんでした。何度も同じ作業をして、チェーンが絡まるのを祈るのみですね。ルアーを押し出す勢いはダイワのように強くなく、13mではラインの弛みのせいでかなりブレーキが掛かってしまいます。この回収機はMH(ミディアム・ヘビー)以上の硬い竿で、16lbクラス以上の強いラインを用いている時に、強引に竿を立てて力技で送り出すようにしないと使えませんね。
14年1月8日ルアー回収機ルーバ1-520.jpg
 S&N ルーバ・ウノは後述するレスキュー・ロボと同じタイプの砲弾型で、スナップないしスイベル(ヨリモドシ)を使っていることが前提になります。初めから専用のリールと回収用の紐が付いていて、このリールの背面にポケットに引っ掛けられるようなフックが付いているので、使い勝手は良いでしょう。紐はダイワのものに比べてかなり細いですが、ルアーを引き抜くだけなら、とりあえず必要にして充分な強度は持っていそうです。とてもすっきりまとまっているものの、標準価格が5000円もするので(Amazonで最も安い店でも4000円以上)、なかなか手を出しづらいのが最大の弱点でしょうね。
14年1月8日ルアー回収機ルーバ2-520.jpg
 使い方は紐の結ばれた反対側にある縦のスリットにラインを通し、前部の金属部分を180度回転させてラインを外れないようにして、本体を送り出します。ルアーを掴み取る方法は、スナップないしスイベルがルーバの先端の星型(十字を広げた形)にくり抜かれた穴に入り込み、その隅の狭まった部分にスナップ/スイベルが引っ掛かる仕組みです。その状態で回収用の紐を引き抜く訳です。なお、ルーバの前に「ルアー回収機Z」と言う似た製品が同社から売られていましたが、それは先端中央のスリットが星型ではなく、溝が1つだけのものでした。ボディデザインは若干細身ですが、作りそのものはほぼ同じようです。値段は2500~2800円で買えるので、ルーバよりその点で魅力的ですが、スリットが1つだけでは回収率は当然ルーバより低そうですね。
14年1月11日ルアー回収機テストH-520.jpg
 ルーバ本体部分の重さを量ってみましたら、実測80gにわずかに欠ける感じで、手に取ると少々頼りない重さです。回収用の紐は細目で滑らかなので、この点は期待が持てますが、いかんせん本体が軽くて、ラインが本体の中を通っているように、抵抗も大き目であるせいか、スムーズにラインを伝って行ってくれません。ゆっくりとルアーの根掛り位置まで進んだと思いきや、弛みはほとんどなくても画像の位置で止まってしまいます。15m離れたところで使うなら、もう少し角度が付いていないと難しいでしょうね。
14年1月11日ルアー回収機テストI-520.jpg
 1.5m程前に出てやってみると、画像の通り回収用の紐に手応えがありました。しっかり噛み込んでくれましたが、正直言ってこの回収用の紐ですと、大き目のルアーのフックが前後2つ同時に根掛かった場合や、ルアーそのものが岩と岩の間の狭いところに挟まったような場合では、ちょっと心もとないのも確かですね。ささくれてきたら即交換した方が良さそうです。
14年1月11日ルアー回収機テストJ-520.jpg
 しっかりスナップを噛み込んでいますので、根掛り地点に到達さえすれば回収率は高いでしょうが、前述の場合もありますから、紐はもう少し強いものにしておく方が安心でしょう。何しろ、せっかくルアーに噛み込んだのに、紐が切れて本体も殉職すると、このパーツ代だけで3500円もするのですからね。何はともあれ、ルーバはその軽さが災いして遠くまで到達する前に失速する場合がありそうです。ラインは8lbまでの細いものを使う場合に有効でしょう。
14年1月8日ルアー回収機レスキューロボ1-520.jpg
 最後に、しばらく愛用しているサン・マジック製の「レスキュー・ロボ」です。この回収機は元々タカ産業から発売されている「レスキュー・テポドン」(2100円)を購入して使っていましたが、それに初めから付いていた回収用の紐が頼りなく、2回も千切れて本体が消えました。そのため、本体そのものはレスキュー・ロボと全く同じもの(1050円)ですから、これを以降全て買っています。貧弱な紐は当然交換し、イカリ印の「竿巻糸」(中)を巻いています。これが最も良い組み合わせですね。
14年1月8日ルアー回収機レスキューロボ2-520.jpg
 使い方は、ラインをレスキュー・ロボ本体の後端の「4」字状になった金具に通し、前部はやはり本体中心から伸びたアームの先にある逆「U」字形のところをラインに乗せ、周囲の6本のカギ爪にラインが干渉しないようにしておいて送り出します。本体の重量は85gで、決して重くはないんですが、手にしてみるとルーバより結構ズッシリします。ルアーにはリングが付いていればそれだけでも大丈夫ですが、基本的にはスナップが付いていることが条件になります。そこにレスキュー・ロボの爪が引っ掛かり、その上で引っこ抜く訳です。この爪は非常に強い材質でできていて、ちょっとやそっとじゃ曲がりません。ちなみにラパラのバルサ製のルアーを引き抜く際にルアー前部を粉砕させたくらい強いトルクに耐えられます。
14年1月11日ルアー回収機テストL-520.jpg
 さて、15m離れたところに立ってまず送り出してみると、他のものと異なってすっきりするする滑り込んで行って、一回目であっさりルアーに到達。もちろんちゃんと爪がスナップに掛かっていますので、この状態で紐を引っ張ればルアーのフックが伸びて回収できることになります。さすがはレスキュー・ロボですね。
14年1月11日ルアー回収機テストK-520.jpg
 これまで使ってきた感触では、2m程度の水深でおかっぱりから20m離れたところなら、根掛り位置に到達できます。もうちょっと角度が付きづらいところでも、竿を上下させて回収機本体をゆすってやると、結構な率で到達してくれます。難しいのは、やはり多少軽目ですから、ダイワのルアー・キャッチャーのようにルアーを押し出して外す率は低くなることでしょうね。しかし、砲弾型で水の抵抗も少なく、その他の水中のゴミや枝の影響を受けづらいのは大きな長所でしょう。狭いところでも到達する率はダイワのものよりも格段に高くなります。ただし、根掛り箇所の手前に枝等の邪魔なものがあると、それに引っ掛かりさっぱりダメな時もありました。こうした場合は重いタイプのものが有効なんでしょうね。でも、やはりこのレスキュー・ロボはULからMHクラスのロッドまで、現在ワテが持っている竿ですとどれにも使えるように、万能な回収機ですね。

 それぞれの特徴を簡単にまとめつつ結論を申しますと、ダイワのルアー・キャッチャーはMクラスの竿以上で、ラインも10lb以上が望まれますが、使い勝手は良好で、値段もリーズナブルだけれども、13m程度までがおかっぱりでは有効範囲になります(水深があってラインの角度が付けば最大の15mも可能)。
 たんたんたぬきのルアー・リトリーバーは、MHないしHクラスのロッドで、ラインも16lb以上の強靭なもの以外では弛んでしまって、おかっぱりでは使えない場合が多いでしょう。フックがチェーンに絡む率もあまり高くなく、使い勝手もイマイチですが、値段はリーズナブルです。船で使うには有効でしょう。
 S&N ルーバ・ウノは、その軽さが災いして、ラインの角度があまり付いていない状況では苦しいでしょう。ラインを本体の内側に通すのも抵抗になっています。やはり浅場では13m、ちょっと水深があるところなら15m程度なら問題なく使えそうですが、何しろ高価なので、回収用の紐はもう少し強いものに換えておくのが安心かも。すっきりした本体のデザインのため、回収後のルアーやラインが本体に絡まず、使い勝手は最も良かったです。タイコリール型の糸巻きは、ラインのねじれが起こりにくく、糸の繰り出しも楽でした。
 サン・マジックのレスキュー・ロボは本体だけになりますが、大手釣具チェーン店の「POINT」でたった1050円で売っています。回収用の紐はイカリ印の竿巻糸(中)で200円。糸巻きを適当に用意しておけば最も安上がりな上、おかっぱりからの回収率は最も高いでしょう。根掛りポイントまでの到達率がトップで、スナップに爪が噛み込む率もチェーンを絡めるタイプより圧倒的に高いです。携行性もレスキュー・テポドンの糸巻き(タカ産業から単体で売られています)を使うと大変コンパクトで良いのですが、タイコリールのようなタイプと違って、一度糸を出して巻くと糸ヨレが起こって、糸同士で絡まりやすくなるので、どうしても使い勝手はルーバに比べて劣ります。でも、やはり現行のルアー回収機の中では最も高性能だと断言できますね(^∇^)v


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あさみ

こんにちは!

回収機の詳細レポートお疲れ様です!
レスキューロボが最強みたいですね!

PS:お願いがあります、出来れば5センチくらいのミノーで、レスキューロボの実験をお願いします。
by あさみ (2014-01-13 10:06) 

トプ・ガバチョ

>あさみさん、こんにちは!
5cmミノークラスなら、全く問題なくレスキューロボを使えますよ。
ちなみにワテは元々ULロッド専門でしたから、バス釣りでもラパラCD-3やもっと小さいCD-1を常用していて、それらを何度もレスキューロボで救ってます(^∀^)v
あまり重過ぎないために、4lbラインでも使えましたが、遠くで根掛かると、細い竿&細いラインでは弛んで根掛りポイントまで到達できなくなる場合もありました。
ただ、レスキューロボでダメなら、他はもっとダメだと思われますんで、やっぱ持って行くならレスキューロボですね。
by トプ・ガバチョ (2014-01-13 10:59) 

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