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スーパーDM@トプコールレンズ [トプコンカメラ]

TopconSuperDM.jpg
 ふと気付いたのですが、自分のブログのカテゴリーがいつの間にかサイドバーから消えていまして、今日、何気に復活させました。それにしても、何らいじくっていなかったのに、なぜ消えちゃったんだろ。
 で、それを復活させつつカテゴリー欄を見ると、ワテのウェブ活動の原点になったトプコンのカメラの欄の寂しいこと。「こりゃーイカン、早速アップじゃー!」と言うノリでちとご紹介を。
 タイトルのスーパーDMとは別段ご近所のスーパーマーケットのダイレクトメールではありません(←分かってるっちゅーの)。あくまで東京光学機械K.K.製のトプコンカメラのフラッグシップモデルの名称で、73年デビューのものです。ワテは真面目に写真を撮りに行く時はいつもこれを持って出かけます。「じゃぁ、他は不真面目なのかい?」と言うのは置いといて、このカメラ、見た目通りにズシリと重く、ワテのイメージでは「田舎大学応援団団長」と言った感じ。わざとカクカクさせたデザインは、これの原型モデルである、REスーパーと言うカメラがアメリカ人デザイナーによる外形を持っていたからなんですよ。
TopconDMimg520.jpg
 トプコンの一眼レフカメラには、国内モノと輸出モノに名称の違いがありまして、フラッグシップ機で言うなら、トプコンR→RII(オートマチックトプコンR)→RIIIと国内で呼ばれていたシリーズが、アメリカに輸出される際に、現地のチャールズ・ベセラー商会と言うディーラーの力が強く、Beseler Topcon B→Cになってました(RIIIはCのまま)。その後、63年に世界初のTTL一眼レフ"REスーパー"が発売され、これがアメリカでは"Beseler Topcon Super D"となります。
 72年にREスーパーがマイナーチェンジされると、ベセラー商会とも縁が切れ、国内・輸出向けの双方のネームを統一し、"トプコン・スーパーD"になります。そして、翌73年にオートワインダーを標準装備した"スーパーDM"が登場する訳です(←あー、長かった…)。
 実はここに至るまでにまだまだあるんですが、ま、細かいところはワテのTOPCON CLUBのサイトでご確認頂くことにして、ワテがトプコンにのめり込むきっかけになったカメラなんですよ。チュー坊の頃、学校帰りの町の小さなカメラ屋さんのショーウィンドーに、このカメラが上の方でドスンと構えていたのをマジマジと見てましたっけ。でも、高くてとても買える値段じゃなく、高校生の頃にはもうトプコンは古臭く、当時のカッチョええ小型一眼レフに心躍らせましたねぇ。結局、トプコンを再び意識したのは社会人になって給料をもらえるようになってからですから、もう東京光学では一般向けカメラの生産を終了していたんです。80年代半ばに、中古で程度の良いものを入手しましたが、元々トプコンは国内で評価が高いのに売れなかったメーカーで、探すのも困難でしたね。だからますます欲しくなるんでしょう(笑。
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 このスーパーDMは街中のスナップにツーリングに記念写真にと、八面六腑の活躍でした。特に、最初から入手できたREオート・トプコール25mmレンズは半分付けっぱなし状態でしたね。このレンズ、標準のREGNトプコールM50mmと同様、とても立体描写が良く、学生の頃頑張って買ったライカR3のズミクロンよりもはるかに良いと思いました(個人的な感覚ですよー、念のため)。
 上の画像は取り込みが10年前のものになるので、あまりキレイではないっすが、90年に岐阜と福井の県境の高倉峠で撮ったものです。ダムに沈む徳山村での痴呆症の老人とその家族の物語を撮った神山征二郎監督の映画『ふるさと』に感銘し、ダムに沈む前に行こうと思って89年と90年にここを訪れました。89年は未舗装でしたが、90年は峠まで舗装されていたのにちょっとガッカリしました。でも、景色は素晴らしいし、他に誰もいないし、最後の一戸になるまで残っていた徳山村の住民の方とも話ができて、とても感慨深いロングツーリングだったなー( °д°)←遠い目。
8810DM87205boy1.jpg
 こちらは87年頃に近所の仲間といろは坂に行った時のもの。紅葉の美しい時期の日光いろは坂です。渋滞は当然で、前の車の坊主もさすがに不機嫌そう。レンズはREズームオート・トプコール87-205mmで、このレンズはレンズ専門メーカーのサン光機との共同開発されたものなんです。以前はタムロンやトキナー、コムラノンやサンなどレンズメーカーのものは本家のレンズが高くて買えない人向けみたいな雰囲気がありました。その後出てきたシグマなどは、今や立派なメーカーとして認識されているようですが、70年代末には正直言ってタムロンやトキナーの下に位置していましたね。その中で、コムラノンとサンズームは早い時期に消えましたが、やはりレンズ専門メーカーに対するユーザーの意識が道を狭めていたのもその一因なのでしょうね。
 そのサンズームにも85-210mmと言うレンズがありましたが、実は設計こそ同じでも、生産はそれぞれ別に行なっていて、レンズのコーティング等、両者でかなり違う面が見られます。やはり比較してみるとトプコールの方が良かったですが、昔のカメラ雑誌では結構酷いことを書かれていました。何しろ各メーカーが出版社の人達を色々接待して機嫌を取っていたような時代ですから、営業下手のトプコンが70年代になると古臭い印象もあって悪く書かれるのも仕方なしですが、本当に使ってみるとこれが良く写るんですよねー。侮れないレンズだとワテは思っています。
 この後、どんどんボディやレンズを買い足していくにつれ、完全に「トプコンばか」になっちゃいましたが、実は初期のHNもソレだったんですよー。今の「トプ・ガバチョ」の"トプ"もこのトプコンからきている訳なんですよねー。

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tikibom2

スーパーDMかっこいいですね~
ふたつのモノクロ写真も味があっていいですね。

シグマはレンズメーカーの中では新参者なんですね。
今では一番のレンズメーカーですからたいしたものですね。
↓の取材お疲れ様でした。
今度ぼくにもランチア撮らしてください^^
8月は予定が合わず連絡できませんでした。
また今度いきましょう。

by tikibom2 (2009-08-30 22:31) 

トプ・ガバチョ

>tikibom2さん、こんにちは。
スーパーDM、自分で言うのもなんですが、いかにも「漢」と言う感じでカッコイイでしょ(^∀^)
写りも大戦中はその光学機器の優秀性から日本光学(ニコン)とともに「海のニッコー、陸のトーコー」と呼ばれた東京光学のトプコールレンズですから、60年代までは広く知れ渡っていたんですよ。
今でもクラシックカメラファンの中ではその優れた描写は良く知られています。
今度は是非丹沢方面にドライブがてら写真を撮りに行きましょう。
by トプ・ガバチョ (2009-09-01 07:46) 

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